こんにちは、長島です。
今回は『接地抵抗計』を紹介します。
接地(アース)を測定する測定工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
接地抵抗計とは
接地(アース)を測定する測定工具です。
アースを測定する測定工具は接地抵抗計しかありません。
建物が建つ時には、基礎の段階でアースを設置します。
そのアースを盤やキュービクル等に配線し、アースを取ります。
アースを測定する時に必要なのが、接地抵抗計です。
電気工事の必需品ですね。
接地抵抗計の種類
■ メーカー
・ HIOKI(日置電機株式会社)
・ KYORITSU(共立電気計器株式会社)
・ SANWA(三和電気計器株式会社)
他にも沢山あると思いますが、接地抵抗計を販売している代表的なメーカーを記載しています。
■ 接地抵抗計種類
・ アナログタイプ
・ デジタルタイプ
・ クランプデジタルタイプ
上記、3種類があります。
昔から使用されているのはアナログタイプですが、最近ではデジタルタイプが販売されています。
アナログタイプは大きいレンジから小さいレンジに切替えながら使用しますが、デジタルタイプだと、レンジを切替える必要がありません。
■ 測定方法
・ 2電極法
・ 3電極法
よく利用されているのは、3電極法です。
以前、2電極法で測定した事がありますが、思ったような値が出たことがありません。
3電極法で測定した方が確実だと思います。
■ コードの長さ
・ 4m(E極)
・ 10m(P極)
・ 20m(C極)
巻取式タイプになっています。
昔のタイプは巻取式になっていなかったので、延長コードを丸めるみたいに巻いていましたが、今のタイプは巻取式になっているので、グルグルと簡単に丸める事ができますよ。
■ 防塵防水機能
デジタルタイプタイプはIP67の防塵防水機能になっています。
接地抵抗計は屋外で使用する事が多いので、どうしても土がついたり、雨に濡れたりしてしまいます。
デジタルタイプだと、水荒いOKになっているので、汚れても簡単に洗う事が可能です。
とても便利な機能ですね。
■ サイズ
・ よこ
164mm~185mm
・ 高さ
111mm~119mm
・ 厚さ
44mm~88mm
・ 重さ
570g~760g
接地抵抗計のメリット・デメリット
アナログタイプと比べてみました。
■ アナログタイプ
▪ メリット
・ 見やすい。
針が振れるので見やすいです。
▪ デメリット
・ 水荒いできない。
汚れても水洗いができません。
汚れた場合は、ウエス等で拭き取ってください。
・ 測定に時間がかかる。
3種類のレンジがあるので測定に時間がかかります。
大きなレンジから小さいレンジに切替えていってください。
■ デジタルタイプ
▪ メリット
・ 水荒いができる。
IP67の防塵防水機能になっているので、水荒いが可能です。
雨の日でも使用する事が可能です。
・ 自動で測定してくれる。
アナログタイプでは、レンジの大きいサイズから徐々に小さいレンジに変え、ダイヤルを回して値を出します。
デジタルタイプだと、その手間が省けますよ。
▪ デメリット
・ 特にありません。
私の発想が乏しいのかも知れませんが、デメリットがないような気がします。
今から購入を検討されている方は、デジタルタイプが良いと思います。
接地抵抗計の使い方
3電極法でD種接地を測定
■ デジタルタイプの場合
① アース棒を打ち込む。
規格に合ったサイズのアース棒を打ち込んでください。
② 接地抵抗計のEとアース棒を繋ぐ。
4mのリードがアースと繋ぐリードです。
③ 接地抵抗計のS(P)補助接地棒を繋ぐ。
10mのリードを伸ばし、補助接地棒を地面に打ち込みます。
その補助接地棒と黄のリードと繋いでください。
④ 接地抵抗計のH(C)補助接地棒を繋ぐ。
20mのリードを伸ばし、補助接地棒を地面に打ち込みます。
その補助接地棒と赤のリードと繋いでください。
⑤ 測定する。
MEASUREを押し測定します。
⑥ 値を読む。
D種接地の場合は、100Ω以下なら十分です。
もし100Ω以上の値なら、アース棒を打ち込み、電線で連結させてください。
100Ω以下にすることが必要です。
以上、デジタルタイプの接地抵抗計の使い方でした。
■ アナログタイプの場合
① アース棒を打ち込む。
規格に合ったサイズのアース棒を打ち込んでください。
② 接地抵抗計のEとアース棒を繋ぐ。
4mのリードがアースと繋ぐリードです。
③ 接地抵抗計のS(P)補助接地棒を繋ぐ。
10mのリードを伸ばし、補助接地棒を地面に打ち込みます。
その補助接地棒と黄のリードと繋いでください。
④ 接地抵抗計のH(C)補助接地棒を繋ぐ。
20mのリードを伸ばし、補助接地棒を地面に打ち込みます。
その補助接地棒と赤のリードと繋いでください。
⑤ バッテリーチェックする。
レンジをBATT(バッテリー)に合わせて、MEASUREを押します。
針がBATT(バッテリー)表示の上まで針が振れればバッテリーが十分です。
もしBATT(バッテリー)表示の上まで針が振れなければバッテリーが不十分です。
電池を交換してください。
⑥ 測定する。
最初に×100のレンジで測定します。
MEASUREを押しダイヤルダイヤルを回して値を読みます。
ダイヤルが10より少ない数字が理想です。
10より大きい場合は、アース棒を打ち、10以下になるようにしてください。
⑦ 測定する。
次に×10のレンジで測定します。
MEASUREを押しダイヤルダイヤルを回して値を読みます。
D種接地の場合は、100Ω以下なら十分なので、このレンジで数字が止まれば問題ありません。
以上、アナログタイプの接地抵抗計の使い方でした。
アナログタイプとデジタルタイプでは、デジタルタイプが簡単です。
素早く測定できると思います。
最新の接地抵抗計を使った事がないので分かりませんが、最近の接地抵抗計はS(P)とH(C)の測定もできるようになっているみたいです。
補助接地棒の測定もしておいた方が良さそうですね。
私のオススメ工具
まとめ
今回は接地抵抗計を紹介しました。
建物の電気工事には、接地が必要です。
どのような建物でも接地を取る必要があるので、電気工事には必要な測定工具だと思います。
私も個人的には持っていないので、購入を検討しています。
デジタルタイプが便利だと思うので、デジタルタイプにしようと思っています。
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