こんにちは、長島です。
今回は『ノコギリ』を紹介します。
材木等を切断する時には、必要な工具です。
ノコギリを選ぶ時の参考にしてくださいね。
ノコギリとは
コンパネ・ベニヤ・垂木と呼ばれる材木を切断する工具です。
他にも、竹、塩ビパイプ、鉄パイプ、サイディングボード等を切断できます。
切断する材質によってノコギリの刃を変える必要があります。
一般的に知られているのは材木を切断する、材木用のノコギリではないでしょうか。
他には、塩ビパイプを切断するノコギリは、パイプソーと呼ばれて、鉄パイプ等を切断するノコギリをパイマンと呼んでいます。
ノコギリの種類
■ メーカー
・ BAKUMA(バクマ工業株式会社)
・ EARTH MAN(株式会社高儀)
・ GOMBOY(株式会社ユーエム工業)
・ KAKURI(角利産業 株式会社)
・ NTカッター(エヌティー株式会社)
・ TAJIMA(株式会社TJMデザイン)
・ Zact(三陽金属株式会社)
・ ゼット(ゼット販売株式会社)
・ 木島精工(木島精工株式会社)
他にも沢山あると思いますが、ノコギリを販売している代表的なメーカーを記載しています。
現場ではゼットのノコギリを使用されているのをよく見かけます。
私はGOMBOY・TAJIMA・ゼットの3種類のノコギリを持っています。
■ 刃の種類
ゼットのノコギリを参考にしました。
・ 材木用 - ゼットソー・パネルソー・ライフソー・タックイン・木工ベッカー
出典元:ゼット販売株式会社
・ 生木用 - ライフソー生木・タックイン
・ 竹用 - ライフソー竹プラ・竹ひき・ゼットソー竹挽
・ 塩ビ・プラスチック用 - ライフソー竹プラ・パイプソー
・ 石膏ボード用 - 電工ベッカー
・ デコラ・サイディング用 - デコラソー・サイディングソー・ウエスタン
・ 金属用 - パイマン・ハイスパイマン
ノコギリと言っても沢山の種類があります。
切断する材質に合わせて、刃を選んでくださいね。
■ 刃の選定方法
刃を選定する時に気にしないといけないのが、下記の4項目です。
・ 刃渡り
刃の長さです。
刃の先端から、刃の根元までの長さです。
刃渡りが長いと一度に切れる長さが広くなります。
・ ピッチ
刃と刃の間隔の事です。
ピッチが狭いと切断面が綺麗で、細かい作業に向いており、ピッチが広いと切断面が粗くなりますが、早く切断できます。
横挽き用と縦横斜め挽き用はピッチが一定ですが、縦挽き用は先の方がピッチが大きく元に近いほど小さくなっています。
・ 板厚
刃の厚さの事です。
・ 切り幅
ノコギリを挽いた時にできる溝の事です。
・ アサリ
刃先は交互に外側に向いている事をいいます。
板厚よりもアサリの方が少しですが広くなるので、切断する時の抵抗が減少します。
刃先を選ぶ時はアサリ付きがオススメです。
ノコギリで何を切断するかによって決めます。
目の粗いタイプと細かいタイプの2種類があると便利だと思いますが、どちらか
一本を選ぶなら、目の細かいタイプがオススメです。
■ 目の種類
・ 縦挽き用
材木の目が縦に入っている材木に適したノコギリです。
・ 横挽き用
材木の目が横に入っている材木に適したノコギリです。
・ 縦横斜め挽き用
横挽き用の刃の一部に縦挽き用の刃を目立てをしているノコギリです。
上記、3種類があります。
大工さんみたいに毎日材木を切断してい方は、各種類持っているかも知れませんが、普段使用しない方はどれか一つですませたいですよね。
その場合は、縦横斜め挽き用を選ぶと良いと思います。
■ 柄の素材
・ 木
・ エストラマー樹脂(合成ゴム)
・ プラスチック(ABS樹脂)
内装用は木を使用している方が多いですが、屋外で作業される型枠大工さんは方は、エストラマー樹脂(合成ゴム)を使用されている方が多いです。
雨に濡れても、すぐに乾く素材を使用していますよ。
■ 柄の種類と長さ
① ピストル形
塩ビ・プラスチック用・金属用に使用されています。
② 棒形
材木用・生木用・竹用に使用されています。
③ 折り込み形
材木用・生木用・竹用に使用されています。
ノコギリを使用しない時は、刃を折りたむ事ができます。
上記、3種類があります。
柄の長さは①が一番短く、③が長いです。
塩ビパイプや金属パイプ用の柄は短いです。
それに対して材木用の柄は少し長めです。
長い方が力が入れやすいと思いますが、決まり事はないので、お好みの長さを選んでよいと思います。
タイプ別 刃の種類
■ 材木用
・ 横挽き
・ 縦挽き
・ 縦横斜め挽き
・ 窓開け
・ 仮枠
・ 挽きまわし
上記、6種類もあります。
木材を切るなら縦横斜め挽きが便利だと思います。
縦挽き用で横に切るのは切りにくいし、横挽き用で縦に切るのも切りにくく感じると思います。
縦も横も斜めも切れる、縦横斜め挽きが便利ですよね。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 150mm~333mm
・ ピッチ 0.90mm~3.20mm
・ 板厚 0.30mm~1.00mm
・ 切り幅 0.36mm~1.30mm
ピッチ・板厚・切り幅が狭いタイプは、内装の大工さんが主に使用しているタイプで、ピッチ・板厚・切り幅が広いタイプは、型枠大工さんが主に使用しています。
■ 生木・剪定用
材木用に比べて、滑らかな切り口になっています。
木が傷まないような配慮をされた刃先になっていますよ。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 180mm~270mm
・ ピッチ 1.50mm~4.00mm
・ 板厚 0.50mm~1.00mm
・ 切り幅 0.66mm~1.28mm
材木用よりも目が粗いタイプです。
生木を切断するので、刃のピッチが少し広く、板厚も幅広になっています。
■ 竹用
竹は硬いので、材木用や生木用よりも丈夫な刃になっています。
材木用や生木用で竹を切断すると、刃こぼれしてしまいます。
材木が切れなくなってしまうので、竹を切断する場合は竹専用の刃を使用した方が良いと思います。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 180mm~270mm
・ ピッチ 1.50mm~4.00mm
・ 板厚 0.50mm~1.00mm
・ 切り幅 0.66mm~1.28mm
生木用とほぼ同じです。
■ 塩ビ・プラスチック用
給排水で使用される、樹脂配管用のノコギリです。
とても目が細かく切れ味が良いです。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 175mm~300mm
・ ピッチ 0.90mm~1.50mm
・ 板厚 0.30mm~0.66mm
・ 切り幅 0.36mm~1.00mm
■ 石膏ボード用
内装に使用されている、石膏ボード専用のノコギリです。
長さも幅も短くなっています。
通常のノコギリは引きながら切る引き切りですが、石膏ボードようは、押しながら切る押切りもあります。
私は電気工事をしているので、押切りを使用しています。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 80mm~210mm
・ ピッチ 1.50mm~1.60mm
・ 板厚 0.60mm~0.90mm
・ 切り幅 0.90mm~1.36mm
■ デコラ・サイディング用
・ デコラ材(メラニン化粧板・メラニン樹脂板)用のノコギリです。
化粧板とも呼ばれる堅い材質のボードを切断します。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 172mm~225mm
・ ピッチ 1.50mm
・ 板厚 0.60mm
・ 切り幅 0.90mm
・ サイディングボード用のノコギリです。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 120mm
・ ピッチ 1.50mm
・ 板厚 0.60mm
・ 切り幅 不明
■ 金属用
アルミ・銅・鉛・真鍮・鉄パイプ等を切断できるノコギリです。
刃先は、他のノコギリよりも硬い物が切断できるように、熱処理加工が施されています。
刃の形状はパイプソーに似ていますが、金属用で樹脂パイプを切断すると、とても切りにくいです。
金属用は金属を、樹脂用は樹脂を、専用の刃を利用する事で、作業性も向上し切り口も綺麗に切断する事ができます。
▪ 刃のサイズ
・ 刃渡り 157mm~225mm
・ ピッチ 0.90mm~1.41mm
・ 板厚 0.30mm~0.70mm
・ 切り幅 0.36mm~1.00mm
私が持っているノコギリ
■ 材木用
ゼット ゼットソーⅢ
細かい刃です。
■ 生木用
生木用 メーカーは不明です。
長くて刃の目が荒いので、大きいサイズの木も切断できます。
(父から貰ったノコギリです。)
とても荒い刃です。
■ 材木用
型枠用 COMBOY GGB12121
ケース入なので、ベルトに通して使用できます。
伸ばした状態
昔の刃なので先が削れていますが、ゼットソーより粗いです。
材木用と生木用の中間くらいの粗さです。
■ 塩ビ・プラスチック用
パイプソー 型番は不明です。
細かい刃で、塩ビパイプの切断に適しています。
職種によって使用頻度は異なりますが、現場作業では何かと必要な工具です。
家庭でも、庭木の剪定などにも使用されているのではないでしょうか。
私も現場で木材を切断したり、庭の枝を剪定する時に使用しています。
サイズや形も様々で、持ち手(柄)の長さも、長いものから短いものまでありす。
・ 細かい作業をする時は、短いもの。
・ 力が必要な作業をする時は、長いもの。
・ 生木は、刃が粗いもの。
・ 乾燥した木材は、刃が細かいもの。
が、適していると思います。
大きいものや、長い物を切断する時には、両手で切断した方が、早く楽に切断できます。
価格は安価なノコギリから、高価なノコギリまで、沢山の種類がありますよ。
ノコギリのメリット・デメリット
材木用と生木用を比べてみました。
■ 材木用
材木用は刃が細かいので、乾燥した木材の切断に適しています。
▪ メリット
・ 切断面が綺麗。
刃のピッチが狭いので、材木を切断した面が綺麗です。
大工さんが主に使用しています。
▪ デメリット
・ 切り屑が詰まりやすい。
生木を切断すると、すぐに刃に詰まってしまいます。
生木を切断しないようにした方が良いと思います。
・ 刃を研ぐのは難しい。
刃のピッチが狭いので、ヤスリで研ぐのは難しいと思います。
オススメできないので研ぐのはやめた方がいいです。
■ 生木用
生木用は刃が粗いので、生木の剪定作業に適しています。
▪ メリット
・ 切り屑が詰まりにくい。
刃のピッチが広いので生木を切断しても、刃に詰まりにくいです。
・ 刃を研げる。
刃のピッチが広いので、研ぐ事も可能です。
私は研いだ事はありませんが、私の父は、研いで使用しています。
慣れていないと逆効果になる可能性があるので注意が必要です。
▪ デメリット
・ 切断面が粗い。
刃のピッチが広いので、切断面が粗くなります。
内装用には使用しない方が良いと思います。
以上、メリット・デメリットでした。
ノコギリの刃は沢山の種類があります。
切断する材質に合わせて、ノコギリの刃も変えてくださいね。
ノコギリの使い方
■ 材木を切断する場合
① 材木に印を付ける。
切断する場所に印を付けます。
熟練した方は、一点のみ印を付けて切断する事もできますが、慣れていないと斜めに切断する事があります。
差し金等で直線を引いてください。
② 材木を固定します。
台の上で切断する場合は、利き腕の反対側でしっかりと固定します。
③ 材木を切断します。
印に合わせて真上から刃を入れます。
最初の一発目は軽く挽き、印からズレていない事を確認してから切断します。
斜めにならないように、真上から挽くようにしてください。
■ 切断する時のコツ
一般的なノコギリは引く時に切れます。(引切りです。)
引き切のノコギリは引く時に力を入れます。
押す時には力を入れず、刃先を先に送るだけです。
刃を先に送った後、引く時にグッと力を入れるとザックっと切れます。
これを繰り返す事で、ザックザック切れていきますよ。
もし、引き切りのノコギリを逆にすると、あまり切れません。
刃は新品なのに切れが悪いと感じる人がいれば、力を入れるタイミングを変えてみてはどうでしょうか。
もしかしたら切れ味が、改善されるかもしれませんよ。
先程も言いましたが、引き切りが一般的ですが、反対の押し切りもあります。
私は電気工事をしているので、建築資材に石膏ボードがあり、その石膏ボードを切る時に使用しています。
電気工事は石膏ボードを開口する工程があるのですが、その工程の時に『引き廻し』の押切りを使用しています。
このノコギリは押す時に切れます。
一般的なノコギリとは逆ですね。
▪ 理由
何故押し切りの引き廻しを使用しているのかと言うと・・・
石膏ボートの裏には、アウトレットボックスが入っています。
アウトレットボックスに取り付けてある塗代のプレートサイズに穴を開口する為です。
石膏ボートの表面は紙が貼ってあります。
引き切りの引き廻しで開口すると、石膏ボードの紙が手前に出てきてクロスを貼る時に浮いたようになってしまいます。
押し切りだと、押した時に切れるので、石膏ボートの紙が手前に出るのを抑えてくれます。
全く出なくするのは無理ですが、押切りの引き廻しを使用する事で軽減してくれます。
石膏ボートの開口は、押切りの引き廻しを使用する事をオススメします。
■ 刃の交換方法
① 刃を上向きに向けて持つ。
② 床に軽くたたきつける。
③ 古い刃を外す。
④ 新品の刃を付ける。
⑤ 刃を上向きに持ち、持ち手(柄)の部分を軽く叩く。
以上、刃の交換方法でした。
私のやり方を記載しました。
交換のやり方は、メーカー毎に違うので取説を読んでから交換してくださいね。
メーカーの交換方法は、刃にウエスを巻いて、巻いた刃を持って交換する方法を記載しています。
私のオススメ工具
■ ノコギリ
■ ノコギリ替刃
■ パイプソー
■ パイプソー替刃
■ 引廻し
■ 引廻し替刃
まとめ
今回はノコギリを紹介しました。
ノコギリは沢山のメーカーから販売されています。
価格も数万円もする高価なものから、数百円くらいの安価な物まで幅広くあります。
あまり高価なノコギリは手が出ないと思いますので、大工さんが使用しているゼットがオススメです。
建築現場にはもちろんの事、自宅でDIYする時には必需品ですね。
簡単にまとめてみました。
・ 庭の生木を切断する時には、生木用
・ 乾燥した木材を切断する時には、材木用
・ 塩ビパイプを切断する時には、塩ビ・プラスチック用
・ 石膏ボードをくり抜く時には、石膏ボード用
・ 竹を切る時には、竹用
このような感じだと思います。
私はパイプソーが好きなので、何でもパイプソーで切ってしまいます。
しかし、竹は固いので、パイプソーの刃がボロボロになってしまいます。
私は竹を切断する時は、竹専用の刃に交換して使用していますよ。
刃の交換方法は、簡単だと思います。
切断する素材に合わせて、刃を交換してくださいね。
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