コンテスターの種類と使い方! 極性や接地をチェック

JIMBO コンテスター JCT-3




こんにちは、長島です。

今回は『コンテスター』を紹介します。
コンセントの極性をチェックする時に便利な測定工具です。

工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。

 

コンテスターとは

コンセントのプラス・マイナス・アース(接地)を測定する工具です。
コンセントテスターの略です。

JIMBO コンテスター JCT-3
出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

官公庁で新築の住宅用建物では、完成検査があります。
完成検査の時に、各コンセントの電圧と極性のチェックを行う必要があります。

その検査時に便利なのがコンテスターです。

コンセントを取付けた後は、プラスとマイナスが適切に取付けているか、見た目ではわかりません。

その時に便利なのがコンテスターです。

コンセントに電圧がかかっている状態で、コンセントにコンテスター差し、極性タッチ板を触るだけで極性がチェックできますよ。

 

コンテスターの種類

■ メーカー

・ JIMBO(神保電器株式会社)
・ KYORITSU(共立電気計器株式会社

他にも沢山あると思いますが、コンテスターを販売している代表的なメーカーを記載しています。

■ コンテスターで出来る事

・ 通電チェック
・ 極性チェック
・ 接地チェック
・ 地絡チェック

コンセントに差すだけで上記4項目のチェックができます。
コンセントに通電状態になっている時にだけチェックする事が可能です。

■ 通電チェック

コンセントに電気が来ているか確認できるチェック機能です。
コンセントにコンテスターを差すだけでチェックする事ができます。
赤で囲った部分が点灯します。

JIMBO コンテスター JCT-3 検電

出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

コンセントにはプラス側・マイナス側があるのはご存知でしょうか。

パット見た目では分かりませんが、よく見てみると向かって左側が長く、右側が短くなっています。

コンテスターは、コンセントの形状に合わせてプラス側には短く、マイナス側には長いプラグになっています。

プラス側・マイナス側を間違って差せないようになっているので、無理に差さないように注意してくださいね。

■ 極性チェック

極性タッチ板を触ると黄で囲った部分が点灯します。

・ 極性タッチ板

JIMBO コンテスター JCT-3 極性タッチ板
出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

・ 極性表示

JIMBO コンテスター JCT-3 極性
出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

▪ 2Pコンセントの場合

2Pコンセントには、プラス・マイナスがあります。

コンセントのプラス側に黒ケーブル、マイナス側に白ケーブルを接続します。
コンセントの差込口は裏なので取付けた後はチェックする事ができません。
コンテスターを差し、極性タッチ板を触るとランプが点灯し正常なことを知らせてくれます。

もし間違っている場合は、ランプは点灯しません。
コンセントの極性が間違っている事なので、コンセントの付けなおしが必要です。

▪ 3Pコンセントの場合

3Pコンセントにはプラス・マイナス・アース(接地)があります。

プラス側に黒ケーブル、マイナス側に白ケーブル、アースに緑ケーブルを接続するのが一般的ですが、VVFケーブルは主に黒・白・赤を使用する事が多いので、その場合は赤をアースにします。

2Pコンセント同様コンセントにコンテスターを差し、極性タッチ板を触るとランプが点灯します。
点灯していれば正常で、点灯しなければ異常の判断をしてくれます。

■ 接地チェック

3Pコンセントの場合、プラス側・マイナス側・接地(アース)の3つがあります。
接地チェックは接地(アース)が正常に接続されているかチェックする機能です。
接地が正常に接続されていると、青で囲った部分が点灯します。

JIMBO コンテスター JCT-3 接地
出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

コンセントにコンテスターを差すだけで、簡単にチェックする事が可能です。

コンセントの種類にアースターミナルがあります。
そのようなコンセントの場合は、黄色で囲った部分にφ1.6mmの電線をコンテスターに取付けて、アースターミナルに接触させると、チェックする事が可能です。

JIMBO コンテスター JCT-3 ターミナル用 接地
出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

■ 地絡チェック

官公庁発注の住宅では地絡検査があります。

コンセントに取付けてある機器が漏電した時にブレーカーが正常に作動するかの試験です。
JIMBOのコンテスターはボタン一つで地絡させる事ができるので簡単です。

JIMBO コンテスター JCT-3 地絡
出典元:JIMBO(神保電器株式会社)

私が検査に立ち合う時は、白色灯で地絡させていました。

白色灯にリードを伸ばし、プラス側と接地側にリードを接触させると地絡します。
コンテスターはもちろん使用しますが、地絡試験用に白色灯も持ち運ぶのは大変です。
JIMBOのコンテスターは、一台を持ち運ぶだけですむので大変助かりますね。

■ コンテスターに似た工具

コンテスターに似た工具に、OKチェッカーがあります。

OKチェッカー MIRAI KDK-1E

OKチェッカーは未来工業から販売されています。

OKチェッカーは天井面のシーリングコンセントや、エアコン用のコンセント等で高い場所に付けられているコンセントをチェックするために使用される検査工具です。

長さが800mmもあるので、天井のシーリングやエアコン用コンセントの検査にも使用できます。AC100Vの電圧があるとブザー音で知らせてくれます。

OKチェッカー MIRAI KDK-1E シーリング用
OKチェッカー MIRAI KDK-1E コンセント側

コンテスターを持っていないときは、OAチェッカーを代用する事もできます。

 

コンテスターのメリット・デメリット

テスターと比べてみました。

■ メリット

・ 極性が簡単にチェックできる。
プラス・マイナスの極性がコンセントに差すだけでチェックできます。
コンセントにはプラス側とマイナス側があるのはご存知ですか。
細長い穴が2カ所あり、一見同じように見えますが、コンセントに向かって右側の短い穴がプラス側で、左側の少し長めの穴がマイナス側になっています。
コンテスターを正しい方向でさす事で極性が測定できます。

■ デメリット

・ 電圧がかかっていないと使用できない。
コンテスターは検査時に使用する測定工具なので、建物が受電した後でのみ使用できます。

・ 電圧の細かい数字が読み取れない。
コンテスターにもAC100VとAC200Vの表示がありますが、テスターとは違い数字を読み取る事はできません。
AC100VかAC200Vの表示ランプが点灯するだけです。

 

コンテスターの使い方

JIMBO コンテスター JCT-3の場合
コンテスターは、コンセントに電圧がある状態でしか使用できません。

① コンテスターのプラグピンを出す。
コンテスターのプラグは収納式になっています。
押し釦を押しながらスライドさせると、プラグが出てきます。

② コンテスターをコンセントに取付ける。
コンテスターには取付ける方向があります。
反対にすると、コンセントに差す事ができないので、向きを確かめてくださいね。
右側がプラス、左側がマイナスになっています。

③ 極性を確認する。
極性タッチ板に手で触れると、ランプが点灯します。
ランプが点灯すると正常な状態で、ランプが点灯しないと極性が間違っている状態です。
ブレーカーを落とし、無電圧になっていることを確認してから、コンセントのプラスとマイナスと付け替えます。

④ 接地を確認する。
3Pコンセントの場合、接地が施工されています。
接地が正常に施工されていると、接地のランプが点灯します。
もし点灯しない場合は、異常な状態なので正常になるように手直しをします。

⑤ 地絡を確認する。
地絡ボタンを押すと、漏電ブレーカーか作動して、ブレーカーが落ちます。
ブレーカーが落ちると正常に施工されており、地絡ボタンを押してもブレーカーが落ちない場合は、異常な状態なので正常に作動するように手直しをします。

以上、コンテスターの使い方でした。

コンテスターはコンセントの極性をチェックするためのテスターです。
県営住宅や市営住宅、住宅公団等での住宅関連で、検査の時に使用する事が多いです。

接地が来ているコンセントでは、極性のチェックはテスターでも可能ですが、時間がかかってしまいます。
検査をスムーズに進める為にはコンテスターは必要だと思います。

■ テスターで極性をチェックする場合

① プラス・マイナスにテスターをあてる。
電圧があればAC100V~AC110Vの表示がします。

② プラス側とアース(接地)にテスターをあてる。
AC100V~AC110Vの表示がします。
①のプラス・マイナスにテスターをあてた状態と同じ値が表示されると思います。

③ マイナス側とアース(接地)にテスターをあてる。
何も表示しないと思います。

以上、テスターを利用しての極性のチェック方法でした。

上記のように表示されていれば極性は間違っていないことになります。

もし、プラス側とアース(接地)を測定したときに表示がなく、マイナスとアース(接地)にテスターをあてた時に電圧の表示をしていると、極性を間違っている事になるので、その時はブレーカーを落とし、コンセントの極性を入れ替えてくださいね。

 

私のオススメ工具


 

まとめ

今回はコンテスターを紹介しました。

コンテスターはコンセントの極性をチェックするためのテスターです。

県営住宅や市営住宅、住宅公団等での住宅関連で、検査の時に使用する事が多いです。
検査の時には必要になる事があるかも知れませんね。

検討してみてはいかがでしょうか。

 

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