こんにちは、長島です。
今回は『ボード用ドライバ』を紹介します。
石膏ボードやケイカル板、他にもジプトーンなど、内装用ボードを固定する時に使用する工具です。
ボード用ドライバを選ぶ時の参考にしてくださいね。
ボード用ドライバとは
石膏ボードやケイカル板、他にもジプトーンなど、内装用ボードを固定する時に使用する工具です。
ねじの頭が入り込まずに、一定の場所で止める事ができますよ。
主に軽天屋さんが使用している工具ですが、大工さんも使用されている方もいますよ。
石膏ボードやケイカル板を固定するなら、ボード用ドライが安心且つスピーディーに作業する事が可能です。
■ ボード用ドライバの特徴
① 無音クラッチ搭載
無音クラッチとは
オートバイなどにも利用されている耐久性の高い多板クラッチ機構で、従来の爪式クラッチ機構とは異なり、爪の噛み合わせではなくクラッチ板の磨耗を利用して駆動力を伝達するのでねじ締め時にショックがなく、静かに大きな力を発生できる機構です。
② 冷却風の全面排気
排気方向を前方にすることで、上向き作業時に顔に当たる排気を軽減しました。
ボード用ドライバは他のドライバドリルとは異なり、スイッチを入れただけでは動きません。
スイッチを入れた状態で先端がボードに押付けた時にだけドリルの先端が回転します。
ボード用ドライバの種類
■ メーカー
・ HiKOKI(工機ホールディングス株式会社)
・ Makita(株式会社マキタ)
他にも沢山あると思いますが、ボード用ドライバを販売している代表的なメーカーを記載しています。
■ 電源
・ AC100V
ご家庭のコンセントで使用できる、単相100Vのみです。
■ クラッチ機能
・ 無音クラッチ
各メーカーとも無音クラッチを採用しているみたいです。
▪ 無音クラッチとは
オートバイなどにも使用されている耐久性の高い多板クラッチ機構で、従来の爪式クラッチ機構と異なり、爪に噛み合わせではなくクラッチ板の摩擦を利用して駆動力を伝達するので、ねじ締め時にショックがなく、静かに大きな力を発生できる機構です。
・ プッシュスタート方式
このボード用ドライバは、プッシュスタート方式を採用しています。
スイッチを押しただけでは動きません。
スイッチを押した状態で、先端に負荷がかかると回転し、負荷がなくなると停止します。
石膏ボードにビスが入ると動き、離すと停止します。
スイッチをロックさせることで、毎回スイッチを押さなくても、連続してねじをスピーディーに締め込む事が可能となります。
■ 回転数(回/分)
・ 4500(回/分)
・ 5000(回/分)
・ 6000(回/分)
・ 6500(回/分)
上記、4種類があります。
あまり気にすることもないと思いますが、参考までに記載しています。
■ 取付けられるねじのサイズ
・ M4
・ M5
ボード用ドライバは、M4とM5のみ使用できます。
他のねじも使用できると思いますが、使用する事は少ないと思います。
■ ビットのサイズ
No2のプラスビットを使用します。
メーカーやタイプによって取付けられるビットのサイズが違っていますので、注意されてくださいね。
・ HiKOKIの場合:45mm
・ Makitaの場合:25mm、45mm
どちらとも、No2のプラスビットしか取付けられません。
長さが種類によって違いますよ。
■ カーボンブラシ
・ あり
・ なし(ブラシレスモーター)
昔のタイプはカーボンブラシが必要でしたが、今のタイプはブラシレスモーターを搭載しているタイプが多いので、カーボンブラシが不要です。
しかし全てのタイプで不要という分けではありません。
カーボンブラシが必要か不要か確認された方がよいと思います。
■ サイズと価格
・ 長さ:254mm~272mm
・ 高さ:141mm~152mm
・ 重さ:0.9kg~1.0kg
・ 価格:28,600円~32,600円
私のオススメしている工具だと
▪ HiKOKI ボード用ドライバ W 5SE2の場合
・ 長さ:254mm
・ 高さ:152mm
・ 重さ:0.9kg
・ 価格:32,600円
▪ Makita ボード用スクリュードライバ FS4100
・ 長さ:272mm
・ 高さ:不明
・ 重さ:1.0kg
・ 価格:28,600円
このようになっています。
参考にしてくださいね。
ボード用ドライバのメリット・デメリット
他の電動工具と比べてみました。
■ メリット
・ 軽い
本体の重量が1.0kgもありません。
電動工具の中でも軽い方だと思います。
・ ねじ頭が均一にねじ込める。
本体の先端にストッパリングが付いています。
そのストッパリングが石膏ボードにあたり、ねじが入り込まないようにストッパの役割をしてくれています。
他の電動工具にはない機能です。
・ プッシュスタート方式になっている。
ボード用ドライバが動くのは、プッシュスタートです。
ねじが石膏ボードにあたって負荷がかからないと回転しません。
負荷がない時は回転しないので、スイッチをロックさせたまま、ねじをビットに取付け、連続してねじ込めることが可能です。
■ デメリット
・ 太いねじには使用できない。
使用できるねじのサイズは、M5までです。
それ以上太いサイズのねじには使用できません。
以上、メリット・デメリットでした。
参考になれば幸いです。
ボード用ドライバの使い方
HiKOKI ボード用ドライバ W 5SE2 を参考にしています。
■ 各部の名称
各メーカーや種類によって多少の違いがあると思いますが、概ねこのようになっています。
■ フックの使い方
① フックを固定する。
② 2種類の長さで固定
右側で固定すると、46mm
左側で固定すると、26mm
2段階で調整できます。
使いやすい方で取付けてください。
■ ビットの取りはずし・取付け
・ 取りはずし
ストッパスリーブを抑え、ストッパを引き抜きます。
ビットは、ペンチ等で引き抜いてください。
・ 取付け
ビットをソケットの穴に合わせて十分に押し込みます。
その後、ストッパを取付けます。
■ 締付け深さの調整
① ストッパスリーブを回転させて調整する。
ストッパリングとねじの頭との距離が2mm~2.5mmになるように調整します。
② 試し打ちをする。
数本試し打ちをしてください。
入り過ぎたり、出過ぎた場合には、丁度いい深さになるように調整します。
一度調整すると、ビットを交換するまで調整する必要がありません。
■ 正転逆転レバー
上の写真の場所に切替レバーがあります。
締付ける時には、正転(R)
はずす時には、逆転(L)
■ スイッチ
・ 正転の場合
スイッチを引いても動きません。
ビットに取付けたねじが石膏ボードにあたり、負荷がかかった場合の時だけ回転します。
・ 逆転の場合
スイッチを引くだけで回転します。
電動工具の通常の使い方です。
・ スイッチストッパを使用する場合
スイッチを引いた時に、スイッチストッパを押すと、スイッチが固定されます。
正転と同様に、ビットに取付けたねじが石膏ボードにあたり、負荷がかかった場合の時だけ回転します。
解除する場合には、もう一度スイッチを引くと、解除されます。
■ 保護機能
このような保護機能が搭載されています。
連続して保護機能がはたらいた場合には、修理に出してくださいね。
■ 使い方
▪ ねじを締める場合
① 回転方向を正転(R)にする。
② ねじを締める
スイッチレバーを引き、ねじを石膏ボードにあてます。
▪ ねじをはずす場合
① 回転方向を逆転(L)にする。
② ねじをはずす
ねじにビットを入れて、スイッチを引きます。
正転とは違い、スイッチを引くだけで回転します。
■ 注意する事
・ ねじは垂直になるように押す。
曲がったまま押すとねじの頭が曲がってしまいます。
垂直になるようにしてください。
・ スイッチストッパを引いたまま放置しない事
スイッチストッパを引くとビット部は回転しませんが、内部のモーターは回転しています。
長く放置するとモーターが損傷してしまう恐れがありますので、スイッチを切るようにしてくださいね。
以上、HiKOKI ボード用ドライバ W 5SE2の使い方でした。
私のオススメ工具
まとめ
今回はボード用ドライバを紹介しました。
石膏ボードやケイカル板、他にもジプトーンなど、内装用ボードを固定する時に使用する工具です。
ねじの頭が入り込まずに、一定の場所で止める事ができますよ。
本体の先端にストッパリングが付いています。
そのストッパリングが石膏ボードにあたり、ねじが入り込まないようにストッパの役割をしてくれています。
ボード用ドライバはプッシュスタート方式になっています。
ねじが石膏ボードにあたって負荷がかからないと回転しません。
負荷がない時は回転しないので、スイッチをロックさせたまま、ねじをビットに取付け、連続してねじ込めることが可能です。
他の電動工具にはない機能なので、内装用ボードを固定する時には、とても便利です。
検討してみてはいかがでしょうか。
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