こんにちは、長島です。
今回は『ケーブルリール』を紹介します。
配線作業の時に、VVFケーブルを伸ばさず配線できる便利な工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
ケーブルリールとは
VVFケーブルを配線する時に使用する工具です。
主にVVFケーブルを収納させて使用しますが、IV電線も収納させる事も可能です。
VVFケーブルをケーブルリールに入れ、ケーブルを引っ張ると、クルクルと回転してケーブルが出てきます。
ケーブルがヨレずに配線出来るので重宝しますよ。
ケーブルリールを使わない時は、ケーブルの束から必要な電線を一旦取り出し、ヨレないように伸ばしてから配線します。
ケーブルリールを利用する事で、ケーブルを取り出してヨレを取る事をしなくても配線できるので、作業効率がアップします。
ケーブルリールの種類
■ メーカー
・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ PRO MATE(ミノル工業株式会社)
他にも沢山あると思いますが、ケーブルリールを販売している代表的なメーカーを記載しています。
PRO MATEは、株式会社マーベルと同じグループ会社です。
MARVELのカタログにはMARVELはもちろんの事、PRO MATE・JOB Master 3社の商品が記載されています。
■ ケーブルリールのタイプ
・ 縦型
・ 横型
・ 縦横兼用型
上記、3種類があります。
私が使った感じだと、横型の方が使いやすかったです。
・ 横に置いた状態
・ 縦に置いた状態
兼用型は状況に合わせて横でも縦でも使用できます。
兼用型が便利ですよ。
■ 収納電線サイズ
・ 0.75㎟~1.25㎟
0.75㎟や1.25㎟の細い電線は、300m巻きを収納できます。
このサイズを収納できるケーブルリールは、VVFケーブルを収納するタイプではありません。
購入する時は、収納できるサイズを確認してくださいね。
・ VVF1.6mm-2C~VVF2.6mm-3C
ケーブルリールは主に、VVFケーブルを収納させて使用します。
VVFケーブルの種類は・・・
・ VVF1.6mm×2C
・ VVF1.6mm×3C
・ VVF2.0mm×2C
・ VVF2.0mm×3C
・ VVF2.6mm×2C
・ VVF2.6mm×3C
上記、6種類があります。
使用頻度が高いのは、2.0mmまでですが、たまに2.6mmのVVFケーブルを使用する事もあります。
購入を検討される時は2.6mm-3Cまでが入るタイプをオススメします。
■ 電線の繰り出し
・ 内側用
・ 外側用
・ 内外兼用
一般的なケーブルリールは、外側用です。
外側用は外側から電線を引き出すので、電線を包装しているシュリンク包装を破って使用します。
内側用を使用する時は、ケーブルを包装しているシュリンク包装を外す必要がありません。
■ サイズ
・ 縦
225mm~500mm
・ 横
430mm~573mm
・ 高さ
85mm~690mm
・ 重さ
0.45kg~14.5kg
小さいサイズは、0.75㎟を収納するタイプになっています。
大きなサイズは、VVFケーブルを3つもセットできるタイプです。
3つもセットできるタイプは便利だと思いますが、使用頻度としては少ないです。
使用頻度が高いのは、ケーブルを1つだけ収納できるタイプだと思います。
■ その他
・ ブレーキ付
ケーブルを引き出し終わりにブレーキがかかる機能です。
ケーブルリールを勢いよく回転させるとケーブルリールがクルクルと回転し、不要なケーブルも外に出てしまいます。
不要なケーブルが出ないように、負荷が無くなるとブレーキがかかる仕組みになっています。
便利な機能だと思いますので、ブレーキ付はオススメです。
・ 積み重ね可
ケーブルリールを積み重ねられるタイプもあります。
作業スペースがない場合は、積み重ねて使用する事ができます。
テーブルタイプのケーブルリールには積み重ねはできませんが、ケーブルを収納させて使用するタイプは積み重ねできますよ。
・ 回転補助台
ケーブルリールのオプションに回転補助台というものもあります。
横型タイプで床に置いて使用するタイプだと、ケーブルを引っ張る方向に回転させる必要があります。
回転補助台を使用する事で、繰り出し方向を自由に変える事ができるので便利です。
・ ケーブルカウンター
ケーブルを引き出した長さを測定する装置です。
DENSANから販売されています。
ケーブルカウンターは、マルチケーブルリールとブレーキ付 Fリールの2種類しか取付ける事ができません。
ケーブルカウンターを使用してみたい方は、上記2種類のケーブルリールを検討してくださいね。
ケーブルカウンターの便利な所は、ケーブルの残メーターが分かる所です。
配線していて、長さが届くか微妙な場合ってありますよね。
その時に、このケーブルカウンターがあれば、残メーターが分かるので、配線したい場所まで届くか配線する前に検討できると思います。
興味のある方は検討してみてくださいね。
ケーブルリールのメリット・デメリット
ケーブルリールを使わなかった場合と比べてみました。
■ メリット
・ ケーブルがヨレにくい。
外側からクルクルと回転しながら出てくるので、ケーブルがヨレにくいです。
・ 作業が早い。
ケーブルをそのまま配線できるので、作業効率が上がります。
ケーブルリールに収納させる時は時間がかかりますが、ケーブルリールを使わなかった場合は、手で伸ばす必要があります。
そのことを考えると、ケーブルリールに入れて配線する方が効率がいいと思います。
■ デメリット
・ 重い。
約5kgあります。
少し重いですが、ケーブルリールを軽くすると、ケーブルを繰り出す時にケーブルリールが動いてしまします。
ケーブルリールは配線する場所から、少し離れた方が良いので、使いやすいので、多少の重さは必要だと感じています。
ケーブルリールの使い方
使い方はとても簡単で、ケーブルをケーブルリールに入れて繰り出すだけです。
電線がヨレずに引きだせるので便利ですよ。
ケーブルをケーブルリールにセットする時が一番気を使う所なので、説明したいと思います。
■ ケーブルをケーブルリールに収納する手順
外側引き出しの場合
① 本体の蓋を外します。
② シュリンク包装(外装ビニル)をはがします。
ケーブルを収納させるまでは、ケーブル固定紐を切らないでください。
③ ケーブルをケーブルリールに収納する。
ケーブル固定紐が付いたまま収納させます。
紐を切ると、ケーブルが解けてしまいますので、切らないようにしてくださいね。
④ ケーブル固定紐を切る。
ケーブルリールに収納後、切るようにしてください。
⑤ 本体の蓋を閉めます。
以上、ケーブルを収納する手順でした。
先ほども言いましたが、ケーブルを本体に入れるまでは、ケーブル固定紐を切らないで下さいね。
先に切ってしまうと、ケーブルリールに入れる時に、ケーブルの形状が変形してしまい、あとでケーブルが引き出しにくくなります。
内側引き出しの場合はシュリンク包装を剥がす必要はありません。
ケーブル固定紐だけ切って、ケーブルリールに収納して使用します。
私のオススメ工具
■ 本体
■ オプション
まとめ
今回はケーブルリールを紹介しました。
ケーブルリールは配線作業時に使用する工具です。
ケーブルをケーブルリールに収納させる事で、ケーブルを伸ばす事もしないで、そのまま引き出すだけで使用できます。
ケーブルがヨレにくいので、綺麗に配線できると思います。
配線作業をする時は、1日で数百メートルも配線します。
とても便利な工具なので、興味のある方は、検討してみてはいかがでしょうか。
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