こんにちは、長島です。
今回は『ハンマドリル』を紹介します。
コンクリートに穴をあける工具です。
ハンマドリルを選ぶ時の参考にしてくださいね。
ハンマドリルとは
コンクリートに穴があけられる工具です。
コンクリートに丸い穴を貫通させる時や、アンカーボルトを取付ける時に使用しています。
大きなタイプだと、ダイヤモンドコアを取付けて、コンクリートのスラブ(床)も開ける事ができます。
力が強いものほど、楽に開ける事が出来ますよ。
楽だと言っても、対象物がコンクリートだと時間はかかります。
鉄筋にあたると、更に時間はかかります。
鉄筋にあたったとしても時間をかける事で穴を開ける事は可能です。
(もしズラしても問題がない場合は、ズラした方がよいです。)
焦らずじっくりと穴を開けて下さいね。
■ 注意する事
急いで使用していると、ダイヤモンドコアが、コンクリートに噛み込んでしまう事があります。
大きなハンマドリルは力が強いので、手首を痛める事があります。
両手で確実に固定してから作業されてくださいね。
■ 主な役割
① 打撃 + 回転
コンクリートに穴を開ける場合に使用しています。
コンクリート専用のキリ先を取付けます。
② 回転
鉄板等に穴を開ける時に使用しています。
鉄キリや、ホールソー等を取付け、穴を開けます。
③ 打撃
打撃と言うだけ、叩くだけの機能です。
主に、コンクリートのはつり作業に使用しています。
上記、3種類が主な役割です。
ハンマドリルは、①と②が主な仕事で、③はあまり使用する機会が少ないです。
ハンマドリルの種類
■ メーカー
・ BOSCH(ボッシュ株式会社)
・ HILTY(ヒルティ株式会社)
・ HiKOKI(工機ホールディングス株式会社)
・ Makita(株式会社マキタ)
・ RYOBI(京セラ インダストリアルツールズ株式会社)
他にも沢山あると思いますが、ハンマドリルを販売している代表的なメーカーを記載しています。
■ 電源
・ 単相100V
・ 単相200V
上記、2種類がありますが、ほとんどの種類が単相100Vです。
ご家庭のコンセントで使用できるタイプです。
Makita ハンマドリル HR3530 だけが単相200Vになっています。
■ 先端の取付け
・ SDSプラスシャンク
・ SDSmaxシャンク
・ 六角軸シャンク
軸の種類で、シャンク(先端工具)の種類も決まって来るので、どの種類にするか、よく検討されてくださいね。
先端工具で種類が多いのが、SDSプラスシャンクです。
インパクトドライバみたいに、ビットを交換するようなイメージで交換する事ができます。
ハンマドリルの本体とビットのシャンクが同じ種類になっていないと入りません。
SDSプラスシャンクを選んだ場合には、SDSプラスシャンクと表示しているキリ先を選んでくださいね。
ストレートタイプのビットを使用したい場合には、SDSプラスシャンクタイプのドリルチャックが販売されています。
ハンマドリルでドリルやホールソーなどのキリ先をしたい場合にも便利なので、ハンマドリルを検討されている方は、ドリルチャックも一緒に検討すると良いと思います。
ドリルチャックも回転用、打撃用の2種類があるので、ハンマドリル用で検討されるなら打撃用がオススメです。
■ 切替モード
・ 2モードタイプ
①と②の2モード
・ 3モードタイプ
①と②と③の3モード
① 打撃 + 回転
コンクリートに穴を開ける場合に使用しています。
コンクリート専用のキリ先を取付けます。
② 回転
鉄板等に穴を開ける時に使用しています。
鉄キリや、ホールソー等を取付け、穴を開けます。
③ 打撃
打撃と言うだけ、叩くだけの機能です。
主に、コンクリートのはつり作業に使用しています。
上記、3種類が主な役割です。
ハンマドリルは、①と②が主な仕事で、③はあまり使用する機会が少ないです。
使用する機会は少ないですが、あると便利な機能だとおもいますので、3モード切替タイプがオススメです。
■ 穴があけられるサイズ(最大)
・ コンクリート:φ52.0mm
・ 鉄板:φ13mm
・ 木材:φ34mm
・ コアビット:φ90mm
・ ダイヤモンドコア:φ130mm
各種類での最大穴あけサイズです。
メーカーや種類によっても違いがありますので、購入される時には確認するようにしてくださいね。
■ 回転数(回/分)
▪ 固定タイプ
・ 270~2500(回/分)
▪ 無段変速タイプ
・ 0~1300(回/分)
1分間に振動ドリルが回転する回転数です。
メーカーや種類によっても違いがあります。
固定タイプはレバーを引くと、規定の回転数で回転するのに対して、無段変速タイプは、スイッチを引く強さに応じて回転するスピードが変化します。
無段変速タイプだと穴をあける材質に合わせて、回転数の調整が可能です。
■ 打撃数(打撃/分)
・ 930~5160(打撃/分)
1分間に打撃する回数です。
小さなタイプほど打撃数が多く、大きなタイプだと打撃数が少なくなっています。
■ サイズと重さ
・ 長さ:269mm~604mm
・ 高さ:150mm~262mm
・ 重さ:1.6kg~11.4kg
参考までに記載しています。
重さが1.6kg~11.4kgと、とてもはば広くあります。
私がオススメしている工具のサイズ HiKOKI ロータリーハンマドリル DH 28PCY2 だと
・ 長さ:360mm
・ 高さ:199mm
・ 重さ:2.8kg
になっています。
■ 便利な機能
・ スリップクラッチ機構
ハンマドリル本体に大きな負荷がかかった場合、モーターを停止させる機能です。
この機能が働く事で、手首や腕に負荷がかからないようになっています。
スリップクラッチ機構が作動した場合には、速やかにスイッチを切ってください。
数秒ほど停止させておくと、スリップクラッチ機構が解除されるので、解除後動くようになります。
故障ではないので勘違いされないでくださいね。
私が持っている、HiKOKI コードレスロータリーハンマドリル DH 36DPA にもRFC(リアクティブフォースコントロール機能)が搭載されています。
ウッディングコアドリルで、フローリングに穴をあける時にでも、RFCが作動し停止した事があります。
私は故障したと勘違いしていました。
RFC(リアクティブフォースコントロール機能)が作動したみたいです。
先端工具と接続工具
ハンマドリルには沢山の先端工具や接続工具があるので紹介しておきます。
■ 先端工具
① デンタルゴンビット・ドリルビット(SDSプラスシャンク)
コンクリートやタイルに穴をあけるビットです。
本体に直接取付ける事が可能です。
② ドリルビット(テーパシャンク)
コンクリートやタイルに穴をあけるビットです。
テーパシャンクアダプタが必要です。
③ デンタルゴンビット(ストレートシャンク)
コンクリートやタイルに穴をあけるビットです。
ハンマドリルチャックが必要です。
④ デンタルゴンビット デルタ軸(ストレートシャンク)
コンクリートやタイルに小さな穴をあけるビットです。
ハンマドリルチャックが必要です。
⑤ アンカセッタ(SDSプラスシャンク)
アンカーボルトの固定に使用します。
本体に直接取付ける事が可能です。
⑥ 鉄工錐
鉄板やステンレス板などに穴があけられます。
ドリルチャックが必要です。
⑦ 木工錐
木材に穴があけられます。
鉄工錐と同様にドリルチャックが必要です。
⑧ 湿式ダイヤモンドコアビット
コンクリートに大きな穴があけられます。
専用の接続工具が必要です。
⑨ ハイパーダイヤ・スーパーダイヤ・スーパーウッドコアビット
サイディングや木材や合板などに大きな穴があけられます。
専用の接続工具が必要です。
⑩ 六角ソケット
ケミカルアンカボルトの打ち込み作業に使用されています。
専用の接続工具が必要です。
⑪ ブルポイント丸
コンクリートの破砕作業に使用します。
SDSプラスシャンクになっているので、本体に直接接続できます。
⑫ セルフシャープニングブルポイント
コンクリートの破砕作業に使用します。
SDSプラスシャンクになっているので、本体に直接接続できます。
⑬ カッタ
溝切り、角出し、はがし作業に使用します。
SDSプラスシャンクになっているので、本体に直接接続できます。
⑭ コードチゼル
溝切り、角出し、はがし作業に使用します。
SDSプラスシャンクになっているので、本体に直接接続できます。
⑮ セルフシャープニングコールドチゼル
溝切り、角出し、はがし作業に使用します。
SDSプラスシャンクになっているので、本体に直接接続できます。
⑯ グルービングチゼル
溝切り、角出し、はがし作業に使用します。
SDSプラスシャンクになっているので、本体に直接接続できます。
■ 接続工具
本体と先端工具の間に取付けるアダプタです。
数種類あるので紹介しようと思います。
① テーパシャンクアダプタ
先端工具②のビットドリル(テーパシャンク)で使用します。
② 13mmハンマドリルチャック(SDSプラスシャンク)
先端工具③と④と⑥と⑦で使用します。
回転+打撃で使用できるので、コンクリートに穴をあける時にでも使用できます。
回転専用のタイプもありますが、回転専用はコンクリートでの使用はできませんよ。
③ ドリルチャックとチャックアダプタ(SDSプラスシャンク)
回転専用のドリルチャックです。
先端工具⑥と⑦で使用します。
打撃には使用できませんので注意されてくださいね。
④ 湿式ダイヤコア用アダプタ(ストレートシャンク)
先端工具⑧で使用します。
本体がSDSプラスシャンクになっていると使用できないので注意されてくださいね。
⑤ 湿式ダイヤコア用アダプタ(SDSプラスシャンク)
先端工具⑧で使用します。
⑥ ハイパーダイヤ・スーパーダイヤ・スーパーウッドコアビット用(SDSプラスシャンク)
先端工具⑨で使用します。
⑦ ケミカルアンカーアダプタ(SDSプラスシャンク)
先端工具⑩で使用します。
以上、先端工具と接続工具でした。
ハンマドリルには先端工具の種類が沢山あります。
直接接続できるタイプや、接続工具が必要なタイプがあるので、シャンクのタイプを確認されるようにしてくださいね。
ハンマドリルのメリット・デメリット
充電式のハンマドリルと比べてみました。
■ メリット
・ 大きな穴があけられる。
力が強いので大きな穴があけられます。
・ 種類が沢山ある。
小さなタイプから大きなタイプまで沢山あります。
使用されたい場面に合わせて選ぶ事ができますよ。
■ デメリット
・ 電源が必要。
AC電源が必要です。
電源がない場所では使用する事ができません。
以上、メリット・デメリットでした。
参考になれば幸いです。
ハンマドリルの使い方
HiKOKI ロータリーハンマドリル DH 28PCY2 で説明したいと思います。
■ 各部の名称
■ ビットの取付け
① シャンクの掃除
ウエスなどで綺麗に拭き取り、グリースを塗布します。
シャンクが押し込みやすくなり、シャンクの摩耗が軽減されますよ。
② ビットを差し込む。
ビットを押しながら回すと綺麗に入ります。
■ ビットの取りはずし
① グリップを引く
最初にグリップを引きます。
② ビットを引き抜く。
グリップを引かないとビットがはずれません。
必ずグリップを引いた後で、ビットを引き抜いてください。
■ 作業モードの設定
作業モードには下の3つがあります。
3モードのタイプには、回転+打撃、打撃、回転の3つがありますが、2モードタイプだと、回転+打撃、回転の2モードです。
2モードには、打撃がありません。
あまり使用する事が少ないですが、ないよりはあった方が便利なので、3モードタイプがオススメです。
先端工具の種類によって、モードを切り替えてくださいね。
■ 回転方向の切り替え
スイッチの上に正転逆転用の切替レバーがあります。
穴をあける時には、正転
ビットを抜く時や噛み込んだ場合には、逆転
使い分けてくださいね。
逆転では穴があかないので、穴があかない場合には、逆転させているかも知れませんよ。
■ デプスゲージの使い方
① デプスゲージを取付ける。
サイドハンドルを緩め、デプスゲージを差し込みます。
② 深さの調整
穴をあけたい深さが30mmの場合、ビットの先端からデプスゲージの先端までの長さを30mmに合わせます。
一度調整すると連続して同じ深さの穴があけられますよ。
■ スイッチ
スイッチは無段変速タイプになっています。
スイッチを引いた分だけ回転が早くなります。
・ レンガやタイルには、低速
・ コンクリートには、高速
使い分けが必要です。
スイッチを引いた時にスイッチストッパを押すと、スイッチがロックされ、スイッチを離しても本体が動き続けます。
停止させたい場合には、もう一度スイッチを押すと停止します。
逆回転時には、スイッチストッパを使用する事ができません。
■ スリップクラッチ機構
・ スリップクラッチ機構とは
ハンマドリル本体に大きな負荷がかかった場合、モーターを停止させる機能です。
この機能が働く事で、手首や腕に負荷がかからないようになっています。
スリップクラッチ機構が作動した場合には、速やかにスイッチを切ってください。
数秒ほど停止させておくと、スリップクラッチ機構が解除されるので、解除後に動くようになります。
故障ではないので勘違いされないでくださいね。
私が持っている、HiKOKI コードレスロータリーハンマドリル DH 36DPA にもRFC(リアクティブフォースコントロール機能)が搭載されています。
ウッディングコアドリルで、フローリングに穴をあける時にでも、RFCが作動し停止した事があります。
私は故障したと勘違いしていました。
RFC(リアクティブフォースコントロール機能)が作動したみたいです。
■ 使い方① コンクリートにアンカーボルト手順を取付ける手順
① 先端工具(ビット)を取付ける。
コンクリートキリとも呼ばれる、デンタルゴンビットを取付けます。
② デプスゲージを取付ける。
先端工具の先端とデプスゲージ先端の間隔を30mmに合わせる。
③ モードを切り替える。
回転+打撃に合わせます。
④ 正転逆転ボタンを正転にする。
穴をあける時には正転で使用します。
⑤ 電源に差す。
AC100Vのコンセントに取付けます。
⑥ 穴をあける
先端をあてた状態でスイッチを入れます。
最初は低速で、先端が動かなくなったら高速で、規定の長さまで穴をあけます。
⑦ アンカーボルトを入れる。
⑧ 先端工具を取り換える。
デンタルゴンビットからアンカセッタに取り替えます。
⑨ モードを切り替えます。
回転+打撃から、打撃に切り替えます。
⑩ アンカーボルトを固定する。
アンカーボルトにアンカセッタを入れてからスイッチを引きます。
数秒叩くと完全に固定されていると思いますよ。
■ ハツリ・破砕作業(コンクリートをハツる場合)
① 先端工具(ビット)を取付ける。
② 工具の向きを決める。
モード切替に凸部があります。
凸部に合わせると工具の向きが変えられますよ。
③ モードを切り替える。
モードを打撃にします。
④ 正転逆転ボタンを正転にする。
穴をあける時には正転で使用します。
⑤ 電源に差す。
AC100Vのコンセントに取付けます。
⑥ スイッチを入れる。
コンクリートをはつりたい場所まで、はつります。
■ 穴を開ける場合
① ドリルチャックにチャックアダプタを取付ける。
一体型になっているタイプだと不要です。
② 本体にチャックアダプタを取付ける。
回転させながら取付けます。
③ ドリルチャックにドリルを取付ける。
チャックハンドルで締付けます。
④ モードを切り替える。
モードを回転に合わせます。
⑤ 正転逆転ボタンを正転にします。
穴をあける時には正転で使用します。
⑥ 電源に差す。
AC100Vのコンセントに取付けます。
⑦ 穴をあける。
スイッチを引き穴あけします。
■ テーパシャンクアダプタの使い方
① 本体にテーパシャンクアダプタを取付ける。
② ドリルを取付ける。
テーパシャンク用のドリルを取付けます。
③ 穴をあける。
コンセントに取付けた後、スイッチを入れて穴をあけます。
④ ドリルをアダプタから取りはずす。
テーパアダプタの長孔部分にコッタを入れて、ハンマで叩きます。
台の上で作用される場合には、あまり強く叩かない方が良いと思います。
強く叩き過ぎると、アダプタが曲がってしまう可能性がありますよ。
■ コアビットの使い方
① コアビットを取付ける。
シャンクにコアビットを取付けます。
ネジ部に潤滑油を塗布しておくと、分解する時に緩みやすくなります。
② 本体に取付ける。
シャンクを本体に取付けます。
コアビットが少し重いので立ててから入れると入れやすいです。
③ ガイドプレート、センタピンを取付ける。
中央の凹部にセンタピンを入れてください。
④ モードを切り替える。
回転+打撃に合わせます。
⑤ 電源に差す。
AC100Vのコンセントに取付けます。
⑥ スイッチを入れる。
低速で動かし、センターが動かなくなってから高速で動かします。
⑦ 位置決め
5mm程度入ったら位置決めができた状態です。
位置決めが終わった後、ガイドプレートとセンタピンを取りはずします。
⑧ 更に進みます。
あけたい場所まで進みます。
⑨ コアビットをはずす。
穴があいたらコアビットをはずします。
コアビットを逆さにしてハンマで叩くと丸ねじが緩んで取りはずせます。
■ 注意する事
・ デプスゲージの紛失
デプスゲージを失くさないように注意しましょう。
デプスゲージをはずして収納するので、紛失させてしまう事が多いです。
失くさないように注意しましょうね。
・ 穴あけの時の注意点
穴をあける時には正転です。
逆転では穴があかないので、注意されてくださいね。
穴があかない時には切替レバーを最初に確認してくださいね。
以上、HiKOKI ロータリーハンマドリル DH 28PCY2 の使い方でした。
メーカーや種類によっても多少の違いがあると思いますが、概ねこのような取り扱いになっていると思います。
参考になれば幸いです。
私のオススメ工具
まとめ
今回はハンマドリルを紹介しました。
コンクリートに穴があけられる工具です。
コンクリートに丸い穴を貫通させる時や、アンカーボルトを取付ける時に使用しています。
先端工具によってモードの使い分けが必要です。
・ 3モードの場合
① 打撃 + 回転
② 回転
③ 打撃
・ 2モードの場合
① 打撃 + 回転
② 回転
私の感覚だと3モードタイプがオススメです。
コンクリートに穴をあける時に便利なので、検討してみてはいかがでしょう
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