くさりの種類と使い方! 間仕切りに追加配線

くさり




こんにちは、長島です。

今回は『くさり』を紹介します。
間仕切りに電線を追加配線する時に便利な工具です。

工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。

 

くさりとは

チェーンの事です。

くさりやチェーンと呼んでいます。

くさりと言って想像されるのは、洗面所やお風呂の栓につないでいるくさりではないでしょうか。

今回紹介するのは、電気工事で使用するくさりです。
そもそも、そんなものを何処で使用するの?って、感じですよね。
電気工事をしている私は、間仕切り(壁)の配線で使用しています。

皆さんもご存知の通り一般住宅やテナントでは、間仕切りと呼ばれる壁にコンセントやスイッチが付いているのはご存知だと思います。
そのコンセントやスイッチの配線で使用しています。

通常は、大工さんや内装屋さんが間仕切りを組み、石膏ボードを貼る前に配線します。
しかし、設計や施主の変更等が原因で、壁の配線をやり替える場合が発生します。

ボードを貼られた後に変更になってしまうと、ボードを剥がして配線をやり変えるか、ボードを剥がさないでやり変えるかのふた通りです。
特にクロスを貼られた後ではボードは剥がせないので、その場合はクサリを利用して、壁の中に電線を入れています。

クサリのサイズは大き過ぎず、小さ過ぎずくらいの物がいいと思います。DENSANから、配線用のクサリを販売しています。
一度も使用した事がない人は、試しに使ってみてはいかがでしょうか。

 

くさりの種類

■ メーカー

・ DENSAN(ジェフコム株式会社)

配線専用のくさりを販売しているのは、DENSANしか知りません。

■ リスト

・ DENSAN 強力チェーン釣り名人 JFC-31
・ DENSAN 強力チェーン釣り名人 JFC-51
上記、2種類しか知りません。

■ サイズ

・ φ3.5mm

■ 長さ

・ 3m
・ 5m
長さは3mか5mの2種類です。

■ 引張荷重(kgf)

・ 15kgf
少し弱い気がします。

 

ホームセンターで売っているくさりの種類

ホームセンターには、いろいろなタイプのくさりが販売されています。
細いタイプから大きなサイズまでいろいろありますよね。
初めて使われる方はどのサイズが使いやすいか悩まれると思います。

参考までに、私が使っているくさりを紹介します。

■ 私が使っているくさりのサイズと理由

・ 穴のサイズ
縦 10mm
横 6mm
厚み 1.5mm
穴サイズ φ3mm
IV2.0mmの被覆が付いた状態でも楽に入るサイズ。

・ 長さ
4m
テナント等は天井が高いです。
このくらいの長さがないと天井裏から床まで届かない場合がある

・ 重さ
340g(1mあたり85g)
くさりの大きさや長さによって変わります。

間仕切りに落とす場合は軽いタイプよりは、少し重い方が楽に落とせると思いますよ。
あまり重いのは持ち運ぶのに大変になるので、適度な重さで良いと考えます。

 

くさりのメリット・デメリット

くさりがない場合は紐を代用できるので、 紐を利用した時と比べてみました。

■ メリット

・ 作業が早い。
紐で落とすよりも簡単に落とす事ができるので、作業が早くなります。

・ オモリを付けなくてもいい。
紐で配線する場合は、先端にオモリが必要です。
ナットやワッシャーを利用する事もできます。
くさりはそのままでも重いので、くさりの自重で下に落ちます。

・ 上下どちらでも利用できる。
くさりは間仕切りに落とした時に、上からでも下からでも引っ張る事ができます。

・ 切れる心配がない。
100%切れない保証はありませんが、チェーンが切れる事はほとんどありません。
紐で引っ張る場合は、切れる場合も考えられるので、気を付けながら作業してください。 

・ 障害物も乗り越える
軽量間仕切りの種類によっては、間仕切りのブレ防止に細目のCチャンが入っています。
紐にオモリをつける場合では、Cチャンに引っ掛かると下に落ちない場合がありますが、くさりだとくさり自体の自重で下に落ちるので、非常に便利です。

■ デメリット

・ 重い。
長くて太いチェーンは重くなります。
適度な長さで、適度な太さを選んでくださいね。
穴のサイズは被覆を剥いていない状態で、2mmのIV電線が入るサイズが良いと思います。

・ チェーンが絡む。
絡んだチェーンを外すのは少し面倒です。
ぐちゃぐちゃにならないように保管してください。

 

くさりの使い方

間仕切りにコンセントを追加配線する場合

① コンセントの位置を確認する。

② 針式下地材探知器にて、下地がないか確認する。
コンセントの開口用の印を付ける前に確認してください。
天井裏が見えている状態だと、スタッドの位置が分かるので必要ありませんが、スタッドの位置が分からない場合は、針式下地材探知器でスタッドの位置を探します。

③ コンセント開口用の印を付ける
コンセント用の印を出す時には、スイッチボックスケガキレベルが便利です。
コンセントの中心を出して、スイッチボックスケガキレベルをあてるだけでコンセントの開口寸法で印が付けられます。

④ ボード開口する
引き廻して開口します。
電工用の引き廻しは、押切りです。
引切りは使わないようにしましょうね。

⑤ 天井裏になる部分からクサリを落とす。
天井の石膏ボードが張られていたらはがしてください。
はがす時は、石膏ボードの向きを覚えておいてくださいね。

⑥ チェーンを落とす。
落とす場所からコンセントまでの長さを確認しておきます。
チェーンを入れてもコンセント付近まで来ていない場合は、途中で止まっている場合があります。
その場合は、チェーンを上下に動かすと落ちる場合もありますよ。
くれぐれもチェーン下に落とさないように注意してくださいね。

⑦ コンセントの開口からチェーンを取り出す。

⑧ チェーンに電線を取付け配線する。
チェーンのサイズは、2mmのIV電線の被覆を剥かない状態で入るサイズが使いやすいです。

以上、間仕切りに電線を配線するやり方でした。

間仕切りの間に断熱材が入っている場合は、チェーンを落としても途中で止まってしまう場合があります。
そのような場合は、ジョイント釣り名人と呼ばれる配線工具を利用すると、断熱材を押しながら配線できるので便利ですよ。

間仕切りの配線は2人での作業が早く終わります
1人ですることも可能ですが、時間がかかるので、2人で作業する事をオススメします。

 

私のオススメ工具

■ メーカー販売

メーカーから配線専用で販売されているのは、上記2種類しかありません。

それよりもオススメなのが、ホームセンターに売っているチェーンです。
使いやすいサイズが決まったら、後は長さです。
2m前後の長さを使用している方をよく見かけますが、天井の高い部屋では、開口位置まで届かない場合もあります。

長さは3~4mは欲しいですね。

 

まとめ

今回はくさりを紹介しました。

間仕切りに、電線を追加配線する場合はくさりが便利です。

計量間仕切り用のチャンが入っていても、くさりの重さで難なく乗り越えていきます。

電気工事士には必要な工具なので、検討してみてはいかがでしょうか。




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