こんにちは、長島です。
今回は『DXアンテナ レベルチェッカー LC60WS』を紹介します。
テレビアンテナのレベルを測定する時に使用する工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
レベルチェッカーとは
UHF(地デジ)・BS・CSのレベルを測定する測定器です。
他にもLTE(携帯電話の周波数)も測定する事ができます。
レベルチェッカーの種類
■ メーカー
・ DXアンテナ(DXアンテナ株式会社)
・ MASPRO(マスプロ電工株式会社)
他にもあると思いますが、レベルチェッカーを販売している代表的なメーカーを記載しています。
主にこの二つのレベルチェッカーを使用している方が多いと思います。
私が使っているのはDXアンテナです。
■ 測定できるレベル
・ UHF(地デジ) 13ch~52ch
・ BS(右旋) 1ch~23ch(奇数チャンネル)
・ CS(右旋) 2ch~26ch(偶数チャンネル)
・ BS(左旋) 2ch~24ch(偶数チャンネル)
・ CS(右旋) 1ch~25ch(奇数チャンネル)
・ LTE(上り) 718~748
・ LTE(下り) 773~803
測定できるレベル(帯域)の種類です。
通常はUHF(地デジ)が主ですが、BSやCSやLTEまで測定する事が可能になっています。
■ BERとMAR
・ BER(ビット・エラー・レート)
放送局から送信されたテレビのデジタル信号が送信中にノイズなどの影響を受けずに、どのくらい正確に受信されているかをデーターの誤り率で示したものです。
※ BER=誤りビット/単位時間あたりの送信ビット数(画像が安定に映るかどうかの判断、およびパルス性のノイズや混信による障害の発生に効果があります。
BARのDOOGマークの判定値は0.0E+0以上です。
最大で0.0E+0ですが、画面表示は『0.0E+0』と表示されます。
・ MAR(モジュレーション・エラー・レシオ)
放送局から送信されたテレビのデジタル信号の変調(振動・位相)において、放送局から送信された振幅・位相と、実際の振幅・位相との差を数値化したもの。
※ 受信信号がデジタル変調において、放送局から送信された振幅・位相と、実際の振幅・位相との差を平均化して、電力比で表示します。
MARのDOOGマークの判定値は25dB以上です。
最大で30dBですが、画面表示は『Hi 30』と表示されます。
■ 受信良好の目安
▪ UHF(地デジ)
・ レベル 49dB以上
・ MAR 25dB以上
・ BAR 0.0E+0
▪ BS、CS(右旋)
・ レベル 57dB以上
・ C/N BSの場合 19dB以上
・ C/N CSの場合 14dB以上
・ BER 0.0E+0
▪ BS、CS(左旋)
・ レベル 57dB以上
・ C/N BSLの場合 15dB以上
・ C/N CSLの場合 15dB以上
・ BER 0.0E+0
地上デジタル放送の場合は、レベルが49dB以上あれば良いのですが、最近では4K・8K放送になってきています。
私がテレビの事が少し疎いので調べたのですが、調べた結果から言えば、UHF(地デジ)アンテナのレベルが54dB必要みたいです。
受信レベルが54以上ある場所では、4K・8K放送が見れますが、それ以下の受信レベルの場合4K・8K放送が見れません。
テレビの性能が良くなったとしても、アンテナのレベルが悪い地域では4K・8K放送見れないので、4K・8K用のテレビを購入する前に、アンテナのレベルを確認された方がよいと思いますよ。
■ サイズと重さ
・ たて(241mm)×よこ(76mm)×厚さ(35mm)
・ 重さ 250g(本体のみ)
手の平よりも少し大きいくらいのサイズです。
DXアンテナ レベルチェッカー LC60WSのメリット・デメリット
■ メリット
・ 安価。
他のレベルチェッカーよりも安かったです。
メーカーの価格がオープン価格になっているので、実際の価格が分かりませんが、他のレベルチェッカーよりも安価でした。
・ 画面が見やすい。
文字が大きいので見やすいです。
・ GOOD表示がある。
アンテナのレベルが良好な時にGOOD表示がしてくれるので、安心できます。
使い慣れていれば、なんてことない表示だと思いますが、使い慣れていない私にとっては有難いと感じています。
・ 測定結果を保存できる。
本体にmicroSD(別売り)を挿入する事で、測定結果を保存できます。
メモ書きしなくても、本体にmicroSDに保存できますよ。
ただし、保存したデータは、PC等に表計算ソフトを入力し、その表計算ソフトからしか確認する事ができません。
本体の画面では確認できないので、勘違いされないでくださいね。
因みに、私も本体画面で確認できると勘違いしていました。
■ デメリット
・ 測定結果を保存したデータが本体画面で確認できない。
メリットにも記載していますが、測定結果が保存できるのは便利だと思いますが、PCでしか確認できないのは面倒ですね。
常にPCを使っている方には問題ないと思いますが、使い慣れていない方からしたら、とても面倒な作業だとと思います。
『 本体で確認できればいいのになぁー』 と、思います。
ここに記載しているメリット・デメリットは、私のいち個人としての感想なので、全ての方にはあてはまらないと思います。
参考程度に思って頂けると幸いです。
レベルチェッカーの使い方
LC60WSでUHF(地デジ)を測定する場合
架台とアンテナが設置してある状態から説明します。
① 電源を入れる。
電源ボタンを3秒以上長押しで、電源がONになります。
② チャンネルを合わせる。
↑UPと↓DOWNで測定したいチャンネルに合わせます。
地域によって違いますので、アンテナを設置する地域を事前に調べておいてください。
③ 受信レベルを確認する。
受信レベルは、左下にLEVELと表示している数値です。
④ 信号品質を確認する。
MARとBERの中央左のボタンを押しMARとBERを切替えます。
画面のMAR・BERともGOODのマークが出るようにアンテナの方向を調節します。
⑤ アンテナの方向を調整する。
画面を見ながら、受信レベルが高い方向に向けます。
MAR・BERともGOODのマークが出るようにアンテナの方向を調節します。
チャンネル数の数だけ測定します。
チャンネル数は地域によって異なるので、アンテナを設置する地域に合わせてくださいね。
アンテナの向きは、全てのチャンネルを確認後、受信レベルの平均値が高い方向に向けてください。
▪ ワンポイントアドバイス
アンテナの方向を決める時には、周囲の住宅やマンションに設置してあるアンテナの方向を参考にされてください。
全て同じ方向に向いているとは限りませんが、おおよその目安にはなると思いますよ。
⑥ アンテナを固定する。
方向が決まったら固定します。
固定しないと調整した方向がズレてしまうので、早めに固定するようにしてください。
⑦ 印を付ける。
架台とアンテナが固定されている部分に印を付けます。
強風によりアンテナの方向が変わった場合にも、素早く元の位置に戻せると思います。
⑧ 電源OFFにする。⑧
レベルチェッカーの使用後は電源をOFFにしてください。
オートパワーオフ機能も搭載されていますが、少しでも電池の寿命が長くなるように、手動でOFFにした方がよいと思います。
以上、レベルチェッカー(LC60WS)の使い方でした。
■ 注意する事
ブースターが内蔵されていないUHFアンテナに、レベルチェッカーから給電を絶対にしないでください。
アンテナがショートし故障に原因になります。
給電はブースター内蔵型のUHFアンテナか、BS・CSのアンテナの測定時に使用するようにしてくださいね。
私のオススメ工具
まとめ
今回はレベルチェッカーを紹介しました。
テレビ用アンテナ、UHF(地デジ)・BS・CSのレベルを測定する測定器です。
アンテナのレベルを測定できるのはレベルチェッカーしかありません。
電気工事士の方には、必要な工具だと思います。
検討してみてはいかがでしょうか。
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