こんにちは、長島です。
今回は『VAストリッパー』を紹介します。
VVFケーブルやEM-EEFケーブルの被覆を剥く時には、とても便利な工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
VAストリッパーとは
VVFケーブルやEM-EEFケーブルの外装被覆と内装被覆を剥く工具です。
VAケーブル専用なので、より線等は剥く事ができません。
より線の被覆を剥く時に使用するのは、ワイヤーストリッパーを使用してくださいね。
1段階目で外装被覆を剥ぎ落とし、2段階目で内装被覆を剥ぎ落とします。
カッターナイフとニッパを使用して剥く事もできますが、VAストリッパーを使用すると簡単に剥く事ができます。
ケーブルを剥くのに慣れていない方でも、簡単で綺麗に被覆を剥く事ができますよ。
この工具は電気工事士の方だけが、使用する工具だと思います。
VAストリッパーの種類
■ メーカー
・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ FUJIYA(フジ矢株式会社)
・ MARVEL(株式会社マーベル)
・ MCC(松坂鉄工所)
・ VESSEL(株式会社ベッセル)
他にもあると思いますが、VAストリッパーを販売している代表的なメーカーを記載しています。
私はMCCを使用しています。
■ VAケーブルの種類
・ VVF1.6×2芯
・ VVF1.6×3芯
・ VVF2.0-×2芯
・ VVF2.0×3芯
・ EM-EEF1.6×2芯
・ EM-EEF1.6×3芯
・ EM-EEF2.0×2芯
・ EM-EEF2.0×3芯
上記、8種類があります。
VVFケーブルはVA線とも呼ばれる、一般的なVAケーブルです。
EM-EEFはエコ電線と呼ばれ官公庁等で、役所関連の現場で使用されている電線です。
▪ エコ電線とは
環境に優しい材料で、環境への影響を低減させた電線です。
燃やした時や埋め立て処理をした場合に、有害物質が発生しないように配慮した材料で作られていいます。
▪ VA線とエコ電線の違い
VA線は、不要になった電線の被覆は燃やす事はできませが、エコ電線は燃やす事が可能です。
価格は、エコ電線がVA線よりも高価です。
官公庁以外の現場では、VA線を使用していますよ。
エコ電線は固いです。
結線する時には扱いづらいですね。
エコ電線のメリットは、環境に優しい所だけだと思います。
■ ストリッパーのタイプ
・ VA電線用(VAストリッパー)
・ エコ電線用(EM-EEFストリッパー)
上記、2種類があります。
VA電線用はVVFケーブル専用です。
VAストリッパーではエコ電線の被覆を剥くと、内装被覆にキズが入ったり、内装被覆が綺麗に剥けなかったりすることがあります。
オススメできません。
エコ電線は、EM-EEFストリッパーを使用した方がいいと思います。
EM-EEFストリッパーは、VAケーブルとEM-EEFケーブル両方の電線が剥けますよ。
■ 剥き方
・ 縦型
電線に対して、平行に取付けて使用します。
・ 横型
電線に対して、垂直に取付けて使用します。
私は縦型を使用しています。
使い慣れていないせいもあると思いますが、横型は使いづらいです。
人によっても違うと思いますので、使いタイプを選ぶといいですよ。
■ 切り込み深さ調整機能
・ なし
・ あり
一般のストリッパーは調整機能はありません。
切り込み深さが調整できるのは、便利な機能だと思いますので、オススメな機能ですよ。
■ 長さ
・ 180~200mm
メーカーによって多少の違いがありますが、大差はなさそうです。
■ 重さ
・ 350~500g
メーカーによって多少の違いがありますが、大差はなさそうです。
VAストリッパーのメリット・デメリット
カッターナイフとペンチを使用した場合で比べてみました。
■ メリット
・ 早い。
単純に早いです。
熟練した電工さんがカッターナイフとペンチでVAケーブルを剥いた場合でも、ストリッパーを使用した方には負けます。
作業効率を考えるとストリッパーを使用した方がいいですね。
・ 綺麗に剥ける。
誰が使用しても綺麗に剥けます。
新品で購入した場合は、電線クズで試してみてくださいね。
もしキズが付くようでしたら、刃の調整をしてあげてください。
■ デメリット
・ 腰袋に入れると邪魔。
ストリッパー本体のサイズが大きめなので、腰袋に入れると邪魔です。
他の工具を入れられなくなります。
・ 高価
定価で一万円超えるタイプもあります。
少しお高いですね。
しかし作業スピードが格段に変わるので、すぐに元は取れると思いますよ。
VAストリッパーの使い方
① VAケーブルの捩れを取ります。
② 外装被覆を剥きたい場所にVAケーブルストリッパーAの部分をあてます。
③ VAケーブルストリッパーのハンドルを強く握ります。
数センチほど、外装被覆が剥けます。
④ 外装被覆を手で引っ張り、外装被覆を取り除きます。
⑤ 内装被覆にVAケーブルストリッパーBをあてます。
⑥ VAケーブルストリッパーのハンドルを強く握ります。
数センチほど、内装被覆が剥けます。
⑦ 内装被覆を手で引っ張り、内装被覆を取り除きます。
使い方はとても簡単です。
誰が使用しても綺麗に剥く事ができますよ。
私のオススメ工具
オススメ工具に選んでいるVAストリッパーはエコ電線対応型で、縦型の切り込み深さ調整機能付きです。
参考にして頂ければ幸いです。
■ VAストリッパー 本体
■ VAストリッパー 替刃
まとめ
今回はVAケーブルストリッパーを紹介しました。
VA線やエコ電線の、外装被覆や内装被覆の皮むきには最適な工具です。
盤の繋ぎ込みや、結線(線と線を継なぐ事)をする場合には重宝すると思います。
電工ナイフやカッターナイフを使用して電線の被覆も剥けますが、カッターナイフよりも数倍早く作業できます。
一度使うと、止められませんよ。
VAストリッパーには、エコ対応・エコ電線対応、記載しているのがあります。
購入する場合は、エコ電線対応と記載しているものがいいです。
VAストリッパーを選ぶ時に参考にして下さいね。
コメントを残す