ボイド外しの種類と使い方! コンクリートに埋め込んだボイドを取り除く

DOGYU ボイドハズシ 01692




こんにちは、長島です。

先日、世界遺産の首里城が燃えてしまいましたね。

今年の春に完成したばかりなのに、一瞬にしてなくなってしまい、とても残念です。

私は沖縄に行ったことがないので、見たことがなかったのですが、沖縄に行った時には絶対に行きたい場所でした。

再建に向けて頑張ってほしいです。

さて、今回は『ボイド外し』を紹介します。
コンクリートに埋め込んだボイドを取り除く工具です。

工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。

 

ボイド外しとは

コンクリート構造の建物で、壁やスラブ(床)に貫通穴を設けたい時に入れるボイドを取り除く工具です。

DOGYU ボイドハズシ 01692
出典元:土牛産業株式会社

コンクリートを取り付け、コンクリートを流し込んだ後、ボイドを取り除くと穴が空いた状態になります。
そのボイドを取り除く時に使用する工具になります。

精度は必要ないので、13mmや16mmの鉄筋を曲げ、先端を尖らせて使用する事も出来ます。
13mmの鉄筋だと曲がってしまう可能性もあるので、16mm以上の鉄筋が理想です。

お手製な物は、愛着が湧き大事に使用するかも知れませんね。

ただし、そのまま曲げても上手く曲がらない可能性があるので、ガスなどであぶり、鉄筋を柔らかくしてから曲げると、上手に曲げる事が出来ますよ。

ガスであぶる時は、火傷、ガス爆発など周囲に注意しながら作業して下さいね。

 

ボイド外しの種類

■ メーカー

・ DOGYU(土牛産業株式会社)
・ TOP(トップ工業株式会社)

他にも沢山あると思いますが、ボイド外しを販売している代表的なメーカーを記載しています。

■ ボイドのサイズ

・ φ125以下
・ φ150以下

ボイドが外せるサイズです。

規格ではこのようなサイズがありますが、規格外の大きなサイズでも外せると思います。

大きなサイズになると外す時に力がいると思うので、コンクリートとボイドの間に数ケ所分離させてから抜くと、外しやすいと思います。

■ ボイドの長さ

・ 450mm以下
・ 500mm以下
・ 660mm以下

壁の貫通だと150mm~200mmですが、梁の貫通だと長くなることもあります。ですので、ボイドが外せる長さが、少しでも長いタイプがオススメです。

■ タイプ

・ 直接タイプ

DOGYU ボイドハズシ ①
出典元:土牛産業株式会社

・ ラチェットタイプ

TOP ボイドラチェット ①打ち込む
出典元:トップ工業株式会社

上記、2種類があります。

直接なタイプの場合、ボイド外しの根元にバールやシノ等を差し込んでから使用しますが、ラッチェットタイプでは、ボイド外し本体にラッチェットが付いているので、ラッチェットを回転させて外します。

■ サイズ

・ 長さ
480mm~690mm

・ 重さ
1050g~3000g

メーカーやサイズによっていろいろありますが、上記のサイズくらいになっています。

長さが長くなればなるほど、重さが重くなりますよ。

 

ボイド外しのメリット・デメリット

直接タイプとラッチェットタイプを比べてみました。

■ 直接タイプ

▪ メリット

・ 安価。
ラッチェットが付いていない分、安いです。

・ 壊れる事が少ない。
鉄の棒なのであまり壊れないと思います。
しかし、ボイドを外す時に無理に回転させようとすると曲がってしまう可能性があります。

▪ デメリット

・ バールかシノが必要。
ボイド外し本体だけでの使用は難しいと思います。
バールがシノを利用して回転させてください。

■ ラッチェットタイプ

▪ メリット

・ そのまま回転させられる。
ハンドルが付いているのでそのまま回転されられます。

・ 早い。
ラッチェット機能が搭載しているので、スピーディーに外せると思います。

▪ デメリット

・ 高価。
ラッチェット機能が搭載されているので、その分高価です。
1万5千円近くもしてしまいます。

 

ボイド外しの使い方

■ ボイド外しの使い方

① ボイド外しを叩き込む。
ボイドとコンクリートの間にボイド外しを叩き込みます。
根元まで叩き込んでください。

TOP ボイドラチェット ①打ち込む
出典元:トップ工業株式会社

② ボイド外しを巻きます。
TOPのボイド外しはラチェットタイプなので、ラチェットを動かす要領で巻き取ります。

TOP ボイドラチェット ②巻く
出典元:トップ工業株式会社

③ ボイドを抜き取ります。
ボイドとコンクリートが分離したら、後は抜き取るだけです。
分離していなかったら、もう一度巻き取ってください。

TOP ボイドラチェット ③抜き取る
出典元:トップ工業株式会社

■ 注意すること

ボイド外しは、根本まで打込んでから巻き取るようにしてください。
打込みが浅いとフォークが折れる可能性がありますよ。
注意されてくださいね。

 

ボイド外しの作り方。

■ 鉄筋でボイド外しを作る場合

① 鉄筋を準備する。
準備する鉄筋のサイズですが、φ16mmくらいで、長さが1mの鉄筋が良いと思います。

② 鉄筋を炙る。
大体でいいですが、中央付近を炙ります。
鉄が赤くなり柔らかくなるまで炙ってください。

③ 鉄筋を曲げる。
鉄筋を曲げる場合、根元にバールやシノが入る分だけ丸みを付けてください。
根元に何も入らないくらい二つ折りしてしまうと、ボイドが外しづらくなってしまいます。

④ 先端を尖らせる。
ディスクグラインや高速カッタで削り先端を尖らせてください。
外側が長く、内側が短くなるように削ってくださいね。

以上、鉄筋でボイド外しの作り方でした。

鉄筋以外でもボイド外しは作れると思います。
鉄の棒なら何でも良いと思いますよ。

お手製のボイド外しなら、使いやすい長さで作れると思いますし、愛着もあるのではないでしょうか。

 

私のオススメ工具

 

まとめ

今回はボイド外しを紹介しました。

ボイド外しは、スラブや壁や梁の貫通に使用するボイドを外すための工具です。

市販品もありますが、お手製で作る事も可能な工具です。

市販品だと、5千円~1万円もしてしまうので、現場であまった鉄筋をもらって作ってみても良いと思いますよ。

 

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