水平器の種類と使い方! 垂直・水平を確認

TAJIMA 水平器 WLM-300




こんにちは長島です。

今回は『水平器』を紹介します。
機器の据え付けには、便利な工具です。

工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。

水平器とは

据え付ける機器が垂直・水平になっているか確認する工具です。

建物は垂直・水平で建てられています。
デザイン的に斜めにしたり、丸みをもたせたりしている建物もありますが、多くの建物は垂直・水平です。
建物に取り付けている機器等も、垂直・水平に取り付けるのがベストですね。

水平器を縦に取り付けると垂直、横に取り付けると水平が確認できます。
水平器があると簡単に測定できます。

短い物から長い物まであるので、職種によって使っている長さが違います。
使い勝手の良い長さの水平器が1つあると便利です。

水平器の種類

■ メーカー

・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ KDS(ムラテックKDS株式会社)
・ MARVEL(株式会社マーベル)
・ SK(新潟精器株式会社)
・ TAJIMA(株式会社TJMデザイン)
・ シンワ(シンワ株式会社)

他にもあると思いますが、水平器を販売している代表的なメーカーを記載しています。

TAJIMAやシンワの水平器を使用しているのをよく見かけます。

■ 水平器の種類

・ アナログ
・ デジタル

上記、2種類があります。

私はアナログタイプしか使用した事がありませんが、デジタルだと0.01まで表示するので、誤差がほとんどありません。

■ マグネット

・ マグネットあり
・ マグネットなし

上記、2種類があります。

水平器は金属に貼り付けて使用できるように、底面にマグネット付いているタイプもあります。

マグネット付はとても便利ですが、一つだけ注意してほしい事があります。
マグネットに小さい金属が付着していないかと言う事です。

水平器を腰袋に入れていて、ナットやワッシャーも入れる事があります。
ナットくらい大きければ気付くとは思いますが、小さなワッシャー等は気付かない事もあります。

マグネットに金属が付着していると、水平器を置いた時に斜めになっているので、それを知らずに機器を据え付けると、機器が斜めに取り付けられてしまいます。

▪ 私の失敗談

分電盤の据え付けをしていて、マグネットにクズが付着していたことがあります。
1時間もかけて据え付けが終わった後に気付いたので、据え付けのやり直しをした経験があります。
単純にもう1時間かかるならまだいい方ですが、複雑な据え付けをした場合だと、倍以上かかる事もあると思います。
マグネット付きの水平器を使用する場合は、必ず確認してくださいね。

■ 私が持っている工具

私は数種類の水平器を持っています。

No
205020
5030040
5030050

■ ①

Ebisu Diamond 水平器

■ ②

水平器

■ ③

TAJIMA 水平器 WLM-300

① 配線器具を取り付ける時に使用する。配線器具の水平を確認しながら取付ける。

② 壁のボード開口の時に使用する。
このサイズの水平器で開口すれば配線器具を取り付ける寸法になっています。 

③ 盤などを大きな物を取り付ける時に使用する。
使用頻度は職種によって様々だと思いますが、私は電気工事士なので、②のタイプを使用する事が多いです。

水平器のメリット・デメリット

アナログタイプとデジタルタイプを比較してみました。

■ アナログ

▪ メリット

・ 安価
小さい水平器だと千円しないものもあります。
高い水平器でも1万円くらいです。

・ 壊れにくい
水平器は気泡管と呼ばれる部分で水平を見ますが、その気泡管の水が無くならない限り使用できます。

・ 種類が豊富
長さが50mmの短い物から、1800mmの長い物まで沢山あります。
特に、TAJIMAとシンワの水平器は種類が豊富です。

▪ デメリット

・ アバウト
気泡管の泡を見て水平を判断するので、どうしてもアバウトになってしまいます。

■ デジタル

▪ メリット

・ 正確に測定できる
デジタル表示で、0.01°まで測定できるので、かなり精度が高いです。

▪ デメリット

・ 高価
アナログタイプは高くても1万円くらいですが、デジタルだと安くても2万5千円もします。
かなり高いです。

・ 電池の交換が必要
種類にもよりますが、アルカリ乾電池2本が必要です。表示しなくなったら電池切れをしている可能性があるので交換してください。

・ 種類が少ない
私の知る限り、日本製はありません。

KDSから販売されていますが、ドイツ製でSTABILAのデジタル水平器です。
今後は日本製も登場してくるでしょうね。
期待しています。

水平器の使い方

■ 自立型分電盤を据え付ける場合

私は電気工事をしているので、分電盤を設置する時には必ず使用しています。

① 自立型分電盤の据え付ける場所で、背面の壁が垂直に建っているか水平器で確認する。
自立型分電盤は大きいので、壁から転倒防止用のボルトを固定します。
壁が前か後ろに倒れている事がありますので、念のため確認しておいた方が良いです。

② 自立型分電盤を定位置に移動する。

③ 自立型分電盤を水平器で確認しながら固定する。
前方後方の倒れの確認、左右の傾きの確認。
この二つを確認しながら取り付けます。

・ 傾きは床と自立盤の間にスペーサーと呼ばれる鉄の板を入れて調整します。 

・ 前方に倒れていた場合、分電盤の取付場所を少し手前に出し、垂直に建つようにします。

・ 後方に倒れていた場合、分電盤下部は壁にくっつけて固定し、上部は取り付けボルト等で突き出し、垂直になるように固定します。

※ 多少の倒れなら、壁に合わせるのが良い場合もあるので、確認してから取り付けてくださいね。

■ 配線器具を取り付ける場合

私が水平器を使用するのは、配線器具を取り付ける場合です。

配線器具は普段は正面に立ち取り付けますが、棚の中や狭い場所に取り付ける事もあります。
その時に水平器があると、とても便利です。

配線器具を水平器で確認しながら取り付けると、間違いなく水平に取り付けられています。
中には水平器を使わずに取り付けている人がいますが、たまに傾いて取り付けている場合もあります。

手直しになりますので、配線器具取り付けは水平器を使用してくださいね。

私のオススメ工具

■ 水平器

■ 勾配計

まとめ

今回は水平器を紹介しました。

水平器は垂直・水平を確認できる便利な工具です。

建築現場は直角水平になっていますので、機器の据え付けや資材の固定など、水平を確認しながら固定する場合は水平器が便利だと思います。

小さなタイプでも水平は確認する事ができるので、最初に小さいタイプで安価な水平器を購入して、必要に応じて長いタイプを検討してみてはいかがでしょうか。




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