こんにちは、長島です。
今回は『検相器(相回転計)』を紹介します。
動力電源の回転方向を確認できる測定工具です。
検相器(相回転計)を選ぶ時の参考にしてくださいね。
検相器とは
三相三線式の動力電源で、回転方向を測定する工具です。
三相三線式の動力電源が正相電源になっているのか、逆相電源になっているのか調べられます。
モーターを回転させる電源は、一般的には三相三線式の正相電源が必要です。
モーターに逆相で接続してしまうと、モーターが逆回転するので注意が必要です。
モーターに動力電源を接続したら、必ず検相器で回転方向を確かめてください。
検相器で確認後、モーターを動作させ目視にて、再度確認が必要です。
何度も確認が必要ですが、大事な事なので面倒がらずに行ってくださいね。
検相器の種類
■ メーカー
・ CUSTUM(株式会社カスタム)
・ ELPA(朝日電器株式会社)
・ ESCO(株式会社エスコ)
・ FLUKE(株式会社TFF フルーク社)
・ HASEGAWA(長谷川電機工業株式会社)
・ HIOKI(日置電機製作所)
・ JAPPY(因幡電電機産業株式会社)
・ KYORITSU(共立計器電機製作所)
・ SANWA(三和計器電機製作所)
・ TASCO(株式会社イチネンTASCO)
・ マルチ(マルチ計測器株式会社)
上記のように沢山の種類があります。
私の周囲では、HIOKIを使用している人が圧倒的に多いです。
個人的には持っていませんが、とても必要な工具ですよ。
■ 検電器の種類
・ 接触式
ブレーカー等の端子部分や端子を止めているビスの部分に、直接接続して測定します。
・ 非接触式
電線の被覆の上からクランプしても使用できます。
接触式のように、直接接続しても構いません。
接触式か非接触式の、2種類しかありません。
今は非接触式が主流になっています。
モーターを駆動させるには、主にAC200VやAC400Vが必要です。
検相器は、AC200VとAC400Vを測定できるタイプのものがいいですよ。
検相器 非接触式のメリット・デメリット
接触式と比べてみました
■ メリット
・ 電線にクランプできるので、取り付けが簡単。
電線のどの部分でもクランプしていいので、簡単に取付けできます。
・ 電線の被覆の上にクランプできるので安全。
接触式は端子部分か取付ビスにクランプする必要がありましたが、非接触タイプは電線の被覆部分にクランプするので安全です。
感電するリスクも少なくなっています。
■ デメリット
・ 接触式の検相器より高価。
検相器の非接触式は接触式に比べて少しだけですが高価です。
しかし、電線被覆の上にクランプするだけで測定できるので、とても安全です。
これから購入を検討している人には非接触式をオススメします。
検相器の使い方
■ ブレーカー二次側で測定する場合
① 検相器を盤扉裏に貼り付ける。
最近の検相器は本体裏に磁石が付属しているので、金属に固定できます。
② 電線に検相器のリードをクランプする。
ブレーカーは通常、左からR・S・Tになっています。
R-赤 ・ S-白 ・ T-黒 の順番にクランプする。
③ 検相器本体をONする。
中央にON/OFFボタンがあります。
④ 回転方向を確認します。(正回転が基本です。)
赤い丸が点滅するので、回転方向を調べます。
時計回りと同じ回転方向が、正回転です。
半時計回りと同じの回転方向が、逆回転です。
⑤ クランプを外します。
⑥ 検相器本体の電源をOFFにします。
以上、検相器の使い方でした。
非接触式では電源部に触れる事がないのでとても安全ですが、分電盤の中は電線がイロイロな場所を配線しています。
とても危険ですので、盤を開けて作業する時は、十分に注意してくださいね。
■ 電源投入時の注意点
① モーターに電源を投入する場合。
モーター直結だとどうしようもありませんが、Vベルトがある場合はVベルトは、外した状態で試験しましょう。
モーターが逆回転だと、Vベルトで接続している装置が逆回転してしまいます。
問題がなければ良いですが、不具合が発生する可能性がある場合は、Vベルトは外しましょう。
② 電源投入の際は必ず二人以上での作業をしましょう。
電源の投入時はブレーカー側、機器側の最低でも二人が必要です。
機器側の準備ができていないのに電源を投入するのは危険です。
必ず機器側主導で、電源の投入をしてください。
私のオススメ工具
まとめ
今回は検相器(相回転計)を紹介しました。
モーターなど、回転する機器に電源を接続した場合は、回転方向を確認する必要があります。
動力電源で回転方向を測定できるのは検相器だけなので、必ず実施するようにしてくださいね。
通常はR・S・Tで正回転です。
ですが、R・S・Tに接続しても、逆回転する物も存在します。
勉強不足で、理屈までは説明できませんが、逆回転は存在するので色だけで判断しないで下さいね。
最終的に接続する機器で正回転・逆回転を確かめてくださいね。
私が知る限り、機器は正回転で動作するように作られています。
先行で配線して、機器がない場合は、検相器で正回転になっていれば間違いないと思います。
動力電源で回転を測定できるのは、検相器だけです。
電気工事をさている方にはオススメの工具ですよ。
検討してみてはいかがでしょうか。
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