こんにちは、長島です。
今回は『下げ振り』を紹介します。
据え付ける機器の垂直を確認するには、便利な工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
下げ振りとは
紐の先端にオモリを結び、オモリを吊り下げて使用する工具です。
木材や据え付ける機器の垂直を測定する工具です。
職種に使用するものは違います。
大工さんは柱の傾き、サッシ屋さんはサッシの倒れ、私は電気工事をしているので、盤の傾きを調整する時に使用しています。
下げ振りの種類
■ メーカー
・ KDS(ムラテックKDS株式会社)
・ TAJIMA(株式会社TJMデザイン)
・ シンワ(シンワ株式会社)
他にもあると思いますが、下げ振りを販売している代表的なメーカーを記載しています。
TAJIMAの下げ振りを使用している方が多いです。
■ 巻取方法
・ 手動巻取式
・ 自動巻取式
上記、2種類があります。
今でも手動巻取式も販売されています。
自動巻取式よりも安価ですが、本体に糸を取り込む時が面倒なので、自動巻取式をオススメします。
■ 糸の長さ
・ 3m
・ 4.5m
・ 7m
・ 10m
・ 16m
上記、5種類があります。
もっと細かく分かれていますが、おおよそ上記5種類の長さがあります。
4.5m・7mを使用している方が多いです。
■ オモリ(錘)の重量
・ 100g
・ 150g
・ 200g
・ 300g
・ 400g
・ 600g
・ 800g
・ 1000g
上記のように細かく分かれています。
下げ振りのオモリ付き(セット品)は、400gのオモリが付いているのが多いです。
オモリの重い方が早く静止しますが、あまりにも重いと持ち運びが不便になります。
適度な重さを選んでくださいね。
本体には適合下げ振り重量があります。
重いオモリを下げると早く静止しますが、適合下げ振り重要をオーバーしてしまうと、オモリが静止しないで、床まで落ちてしまう事も考えられます。
適合するオモリを使用してくださいね。
適合オモリはパッケージに記載していると思います。
購入される時は、確認されてくださいね。
私は400gのオモリを使用しています。
各メーカーとも、静止時間が短くなるような工夫もされています。
数年前の下げ振りと比べると、とても早く静止しますよ。
■ 静止機能
各メーカーで呼び方が違っています。
・ KDS ー セフティブリ
・ TAJIMA ー クイックブラ
・ シンワ ー スイピタ
下げ振りを選ぶ際には、上記の記載があるのを選んでくださいね。
下げ振りのメリット・デメリット
手動巻取式と自動巻取式を比べてみました。
■ 手動巻取式
▪ メリット
・ 安価。
自動巻取式と比べて安いです。
・ 壊れにくい。
巻き取り方式が手動なので、壊れにくくなっています。
下げ振りもコンベックスと同様に、内部にバネが入っていますが、そのバネ戻りを利用して自動で糸が収納するようになっています。
手動巻取式は壊れやすいバネがないので、長く使用する事ができますよ。
▪ デメリット
・ 巻き取りが面倒。
糸を伸ばす度に、手動で巻き取るのでとても面倒です。
■ 自動巻取式
▪ メリット
・ 巻き取りが簡単。
自動巻取式なので、簡単に巻き取る事ができます。
▪ デメリット
・ バネが壊れると使えなくなる。
バネの力を利用して本体に糸を収納させています。
バネがサビ等で動かなくなると使用できなくなります。
TAJIMAは、付属品の種類にキャッチ450 バネセット(糸付き)がありますので、バネが動かなくなっても修理できますよ。
下げ振りの使い方
■ 自立型分電盤を取り付ける場合
① 分電盤の場所を確認する。
② 分電盤を固定する壁の倒れを、下げ振りか水平器で確認する。
取り付ける前に、壁が倒れていないか確認してくださいね。
③ 分電盤を置く。
定位置に置きます。
④ 水平器で傾きを調べる。
盤の底にスペーサーを敷いて、傾きを調整してください。
⑤ 下げ振りで再度調整する。
下げ振りは、本体底面にマグネットが付いているので、簡単に取付可能です。
水平器である程度調整したら、最終的に下げ振りで確認します。
水平器よりも正確な傾きを調べる事ができます。
⑥ 分電盤を固定する。
針を刺す必要はありません。
■ 木材の場合
① 木を仮固定する。
仮に固定しないと微調整ができません。木材を建てたら仮固定してください。
② 下げ振りを木材の上部に取り付ける。
下げ振りには針が付いています。
突起を叩く事で、簡単に取り付ける事ができますよ。
③ 下げ振りを下部の方まで伸ばし、オモリを静止させます。
最近の下げ振りのオモリは、静止機能付きになっているので、従来のオモリより早く静止させることができます。
④ コンベックスで測定し、木の傾きを調べる。
下げ振りの糸は、本体底面から50mmの値になっているものが多いです。
⑤ 木材の傾きを調整する。
下部のオモリ付近で、糸が50mmになるように調整します。
⑥ 木材を固定する。
昔ながらの工具ですが、垂直を測定するには水平器やレーザーよりも使いやすいと思います。
本体から出る糸の距離と、オモリ付近の糸の距離が同じになるように調整してくださいね。
私のオススメ工具
■ 本体
TAJIMAの下げ振りは、赤・白・青・黄の四色があります。
お好みの色を選ぶ事ができますよ。
■ 交換部品(オモリ)
■ 糸
まとめ
今回は下げ振りを紹介しました。
垂直を確認するには便利な工具だと思います。
今でもいろいろな職種の方が使用されていますよ。
昔ながらの工具ですが、垂直を測定するには水平器やレーザーよりも使いやすいと思います。
検討してみは、いかかでしょうか。
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