こんにちは、長島です。
今回は『差し金』を紹介します。
木材等に直角をけがく時には、とても便利な工具です。
差し金を選ぶ時の参考にしてくださいね。
差し金とは
木や鉄板などに寸法を取り、けがく工具です。
直角に線をけがく時に便利です。
L型になっており端面に差し金を押しあてて、けがきます。
大工さんや、内装屋さんがよく使用されていますよ。
▪ けがくとは
線を引いたり、印を付けたりする事を言います。
差し金の種類
■ メーカー
・ SK(新潟精器株式会社)
・ TAJIMA(株式会社TJMデザイン)
・ シンワ(シンワ株式会社)
他にもあると思いますが、差し金を販売している代表的なメーカーを記載しています。
シンワの差し金を使用しているのをよく見かけます。
私もシンワの差し金を使用しています。
■ 種類
▪ 曲尺
上記の曲尺は、長枝が30㎝、短枝が15㎝の物です。
私の周囲は、長枝が50㎝、短枝が25㎝を使用している人が多いように感じます。
▪ 直尺
上記の写真は直尺で、長さが15㎝しかない短い直尺です。
細かい寸法を出すときには、とても使いやすいです。
大きく分けると、上記2種類に分かれます。
曲尺 = 差し金のイメージだと思っています。
私は電気工事をしているのですが、常時使ってはいません。
分電盤、制御盤、プルボックスを加工する場合の寸法出しに使用するくらいです。
寸法を出した後、すぐに直線をけがけるので、コンベックスで寸法出しするよりも、スピーディーにできると思います。
1Mを超える長さの寸法出しは無理なので、コンベックスと併用して使用されてくださいね。
他にも自宅のDIYで使用しています。
■ 材質
・ ステンレス製 シルバー仕上げ
・ ステンレス製 白色塗装
・ ステンレス製 黒色塗装
上記、3種類があります。
一番使用されているのは、シルバー仕上げされたタイプです。
他にも白でハードコーティングされた差し金や、黒でコーティングされた差し金もあります。
見やすい色を選んでくださいね。
■ 目盛の表示
・ 外目盛
・ 内目盛
上記、2種類があります。
差し金には外目盛は必ずありますが、内目盛は種類によって、あったりなかったりします。
私は内目盛はあったほうが使いやすいので、内目盛があるタイプを選んでいます。
使いやすいタイプを選んでくださいね。
■ 内目盛の基点
▪ 目盛の基点とは
内目盛の基点が内なのか、外なのかを示している基準点です。
・ 内側基点
差し金の内側を基点にした差し金です。
・ 外側基点
内側の表示が、外側と同じ表示をしている差し金です。
上記、2種類があります。
外側基点の差し金が多いです。
内側基点の差し金は、外側と内側に違う目盛表示があるので、差し金の幅が広くなっています。
■ 目盛の段数
・ 4段目盛
・ 5段目盛
・ 6段目盛
・ 7段目盛
・ 8段目盛
上記、5種類があります。
なんのこと?って、感じですよね。
目盛を配置している違いによって分けられています。
リストのまとめてみました。
下記のようになります。
このように分かれています。
● の印がある所は、目盛の表示があります。
段数が少ないと文字が大きく表示されているので見やすく、段数が多いと使用幅は広がりますが、少し見にくくなります。
目盛の表示は、少ないより多い方がいいですよね。
差し金の何処をあてても表示してあると、作業効率も上がると思います。
私は8段目盛をオススメします。
■ 目盛表示
・ cm(センチメートル)
・ 尺
・ cm/尺
・ ツーバイフォー
上記、4種類があります。
使用頻度が高い目盛は、センチ表示です。
尺表示やツーバイフォー表示の差し金は、大工さんしか使用しないと思うので、センチ表示している差し金が良いと思います。
■ JIS規格
・ あるタイプ
・ ないタイプ
上記、2種類があります。
cm(センチメートル)表示している差し金には、JIS表示があります。
尺表示している差し金はJIS規格ではないので、JIS表示がありません。
■ 長さ
▪ センチ表示
上記リストのように、差し金の長さは、長枝に対して、短枝は1/2になっている物が多いです。
現場でよく見かけるのは、長枝が50cmのタイプです。
▪ 尺表示
私は尺表示の差し金を使用した事がありません。
大工さんしか使用しない、差し金だと思っています。
現場で見かけるのは長い方が50cmのタイプか30cmのタイプです。
私が持っているのは30cmの差し金で、比較的短い差し金を使用しています。
■ 差し金の形状
① 中央がくぼみ、外側が薄くテーパーになっているもの
② テーパー
③ 平らなもの
差し金の形状には、3種類があります。
①は外側が少し浮いているので、墨付け作業をする時に、にじまないような構造になっていて、中央がくぼんでいる事で、親指で押さえやすい形になっている事です。
墨を使う人はこの形状のものが良いと思います。
墨以外のものでけがく人は、どのタイプを使用しても問題ないので、あまり気にしないで良いと思います。
■ マグネット機能
・ あり
・ なし
一般的な差し金にはマグネット機能はありません。
しかし、金属にもくっつけられる、マグネット機能を搭載した差し金も販売されているので、検討しても良いかも知れませんね。
差し金の使い方
木材に印を付ける場合
① 木に差し金をあてます。
② 10㎝の所に印を付けます。
鉛筆か、0.9mmシャープペンシルがいいですよ。
③ 印を付けた所に差し金をあてます。
④ 差し金に沿って、線を引きます。
⑤ 線を引いた所です。
⑥ 側面にも線を引きます。
他の面にも印を付けたい場合は、差し金を90度ずらして印を付ける事ができますよ。
⑦ 側面に線を引いた所。
以上、差し金の使い方でした。
これを繰り返すと、周囲をグルリと印を付けられます。
差し金のメリット・デメリット
内側基点と外側基点を比べてみました。
■ 内側基点
▪ メリット
・ そのまま読める。
外側も内側も基点が違うので、目盛がそのまま読むことができます。
印を付ける時に、そのまま読めるのは便利だと思います。
▪ デメリット
・ 幅が広くなる。
外側基点のタイプより5mmは広くなります。
外側基点は15mmに対して、内側基点は20mmもあります。
・ 表示が見にくい。
外側の目盛と内側の目盛が2種類表示されるので、目盛が見にくくなります。
■ 外側基点
▪ メリット
・ 見やすい。
内側基点は、外側と内側の2種類を表示していますが、外側基点の差し金だと、外側の表示しかしていないので、見やすいです。
▪ デメリット
・ そのまま読めない。
内側に引っ掛けて使用する場合、差し金の幅を考慮した長さを読む事が必要です。
例えば、50mmで印を付けたい場合は、外側基点の差し金の幅が15mmなので、15mmプラスした65mmの所で印を付ける必要があります。
差し金を使用する時は、けがきたいものに引っ掛けて使用する事が多いので、内側基点が使用頻度は高いと思います。
私は内側基点をオススメします。
私のオススメ工具
■ 内側基点
まとめ
今回は差し金を紹介しました。
百均などでもたまに見かけますが、オススメできません。
購入を検討されている人は、金物屋さんかホームセンターで購入することをオススメします。
差し金によく似たもので、スコヤと呼ばれるものもあります。
差し金より短く、長くても150mmくらいしかありません。
鉄骨やLアングルなどに寸法をけがく時に便利です。
長さが短いと取り回しは簡単ですよ。
差し金もスコヤも直角(90度)スコヤは45度など決まった寸法をけがくものです。
ミリ単位で寸法がけがけるので、DIYをする時など、1本あると便利ですよ。
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