こんにちは、長島です。
今回は『ステップドリル』を紹介します。
ステップドリル1本で、数種類の穴があけられる便利な工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
ステップドリルとは
穴をあける工具です。
ステップドリル1本で数種類の穴があけられます。
上記、写真のようなタケノコの形をしています。
一般的なドリルは1本につき1つのサイズしかあける事ができませんが、ステップドリルはタケノコみたいに段々になっているので、ステップドリル1本で数種類の穴があけられます。
ステップドリルの種類
■ メーカー
・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ MARVEL(株式会社マーベル)
他にも沢山あると思いますが、ステップドリルを販売している代表的なメーカーを記載しています。
■ 素材
・ HSS鋼
高速度工具鋼と呼ばれる素材で加工された鋼です。
・ コバルトハイス鋼
HSS鋼にコバルトを練り込んで作られた鋼です。
■ コーティング
・ コーティングなし
・ 窒化チタンアルミコーティング
・ チタンコーティング
上記、3種類があります。
何処がどう違うのか全く分かりませんが、価格だけで言えば、コーティングなしが安価で、次いで窒化チタンアルミコーティング、チタンコーティングの順番になっています。
コーティングしている方が切れ味も良く、長持ちすると思いますので、コーティングされているタイプを選んでくださいね。
■ サイズ
・ 4mm~39mm
1本で上記のサイズで使用する事はできません。
① 4・5・6・7・8・9・10・11・12
② 4・6・8・10・12・14・16・18・20・22
③ 4・6・8・10・12・14・16・18・20・22・24・26・28・30・33
④ 4・6・9・12・15・18・21・24・27・30・33・36・39
メーカーや種類によって多少の違いがありますが、たいたい上記4つのサイズに分かれています。
私はもっていませんが、①の12mmまでのタイプを使用している方が多そうです。
12mmくらいのステップドリルなら、腰道具にビットホルダーを取付けて、ぶら下げて持ち歩く事も可能です。
大きなサイズは、ステップドリルが大きくなるし重くもなります。
ですので、持ち歩くには向いていないと思います。
ビットホルダーに入れて持ち歩くと、使いたい時にすぐに使えるので便利ですね。
腰道具に入れている方もいますが、探すのに時間がかかりスピーディーに交換できません。
スピーディーに作業されたい方には、ビットホルダーに付ける方がいいと思います。
■ 合わせて読みたい関連記事
・ ビットホルダーに関する記事はこちら
ビットホルダーの種類と使い方! ビットを腰道具にぶら下げて持ち歩く
■ 取付けタイプ
・ ストレートシャンク
・ 6.35mm六角シャンク
上記、2種類があります。
私のオススメは6.35mm六角シャンクタイプです。
6.35mm六角シャンクタイプならビットタイプになっているので、インパクトドライバにワンタッチで装着する事もできるし、先ほど紹介したようにビットホルダーに付けて持ち歩く事も可能です。
■ 段数
・ 12mm - 9段
・ 22mm - 10段
・ 33mm - 15段
この3種類になっている事が多そうです。
使いたいサイズを選んでくださいね。
■ 切断能力
・ 鉄板 - 2.0mm
・ ステンレス - 1.6mm
ほとんどのステップドリルがこの切断能力になっています。
中には、鉄板で4.0mmまで切断できるタイプもあります。
購入する時には、ステップドリルのパッケージに記載していますのでご確認されて下さいね。
■ 回転数
サイズ | 鉄回転数(rpm) | ステンレス回転数(rpm) |
12mm | 800~2400 | 400~1200 |
22mm | 480~2400 | 240~1200 |
33mm | 320~2400 | 160~1200 |
ドライバドリルやインパクトで使用する時の回転数です。
鉄板で使用する回転数のみ記載している時には、ステンレスで使用したい場合には、1/2で使用するとよいと思います。
ステンレスの場合、とても硬いので、高速回転させてしまうと先端が焼けてしまいます。
低速回転でゆっくりと回してくださいね。
ステップドリルのメリット・デメリット
ドリルと比べてみました。
■ メリット
・ 数種類の穴があけられる。
12mmだと9種類、22mmだと10種類、33mmだと15種類、ステップドリル1本で沢山の種類の穴があけられます。
・ 穴を広げるのが簡単。
ドリルで決まった穴をあけた場合、穴がズレてしまい微調整する時にドリルでこじったりする事があります。
ドリルでこじるとドリルの切れが悪くなったりするのでオススメできません。
ステップドリルだと段々になっているので簡単に微調整する事が可能です。
■ デメリット
・ 高価。
ステップドリルは高いです。
12mmのステップドリルでも6000円もします。
大きなサイズはもっと高価です。
ステップドリルの使い方
■ 盤に10mmの取付け穴を開ける場合
① 盤の裏に印を付ける。
ボルトを固定する場合には、ボルトやワッシャー等が干渉しない場所に印を付けてください。
② ドライバドリルにステップドリルを装着する。
中心が狂わないように取付けてください。
空回しすると中心が狂っていなか確かる事ができます。
③ 盤に穴をあける。
12mmのステップドリルだと根元まで入れてしまうとあけ過ぎになってしまいます。
1段少ない場所が10mmなので、目視しながらあけるようにしてください。
④ 壁にボルトを取付ける。
壁の素材に適した材料で固定してください。
コンクリートならアンカーやオールアンカー、軽量間仕切りならボードアンカーでもよいと思います。
盤の大きさにもよりますが、盤が堅固に固定されるような材料で固定してくださいね。
⑤ 盤を取付ける。
10mmのボルトだと17mmのスパナで締め付けます。
ボックスレンチで締付けると簡単だと思います。
以上、ステップドリルの使い方でした。
ステップドリルの使い方と言うよりも、盤の取り付け方の説明に近いような気がしてきました。
10mmのボルトで10mmの穴だと盤を取付ける時には難しいと思います。
その場合には、12mmまで広げてください。
ステップドリルだと簡単に広げられると思います。
ステップドリルはドリルよりも高価な工具です。
長く使いたいと思うので、その時に便利なのがカッティングペーストです。
カッティングペーストに付いて紹介しようと思います。
■ あると便利なもの
金属に穴をあける時に便利なのがカッティングペーストです。
刃先に少量塗布するだけで、切れ味がよくなり、ドリルが焼けてしまう事も防止ででます。
特にステンレスに使用すると効果的です。
・ ペーストタイプ
チューブに入っている時はペースト状ですが、ドリルで使用する時には、ドリルが回転する熱で液状ヘと変化します。
使用する場合には、ドリル等の回転を停止させてから塗布するようにしてくださいね。
鉄工ドリル、ステップドリル、フリードリル等に最適
・ スプレータイプ
スプレー缶の中に入ったタイプです。
スプレー缶ですので、ドリルを回転させたまま塗布する事も可能になっています。
・ カッティングペーストの塗り方
上記、写真のように、直にドリルに塗布して使用するか、穴をあけたい場所に直接塗布し使用する場合の2パターンがあります。
DENSANのカッティングペーストでは、写真のようにドリルに直接塗布する方法なっています。
カッティングペーストは、刃先を守り、穴があけやすくするための材料なので、直接塗った方が効果的なのかも知れませんね。
私のオススメ工具
■ ステップドリル
■ カッティングペースト
まとめ
今回はステップドリルを紹介しました。
穴をあけたり、穴を広げる時に便利な工具です。
4mm~36mmまであります。
使用頻度が高いのは12mmだと感じています。
12mmを購入して、その他のサイズは必要に応じて検討してもよいかと思います。
検討してみてはいかがでしょうか。
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