ワイヤーストリッパーの種類と使い方! 単線やIV線(より線)を綺麗に剥ける

VESSEL ワイヤーストリッパー 3000




こんにちは、長島です。

今回は『ワイヤーストリッパー』を紹介します。
VVFケーブルの被覆を剥く時には便利な工具です。

工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。


ワイヤーストリッパーとは

IV電線(単線)やより線の被覆を剥く工具です。

電線の被覆は、ペンチやニッパでも剥く事はできます。
しかし、数多くの被覆を剥くのは大変です。

ワイヤーストリッパーを利用する事で、簡単剥く事ができますよ。

この工具は、電気工事士の方しか使用しない工具だと思います。

ワイヤーストリッパーの種類

■ メーカー

・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ FUJIYA(フジ矢株式会社)
・ LOBSTER(株式会社ロブテックス)
・ MARVEL(株式会社マーベル)
・ TAJIMA(株式会社TJMデザイン)
・ VESSEL(株式会社ベッセル)

他にもあると思いますが、ワイヤーストリッパーを販売している代表的なメーカーを記載しています。

私はVESSELを使用しています。

■ エコ電線対応

・ あり
・ なし

今まではエコ電線に対応していないワイヤーストリッパーが多かったですが、最近ではエコ電線に対応しているタイプが増えてきています。

購入を検討されている方は、エコ電線に対応しているタイプがいいと思います。

■ 使用できる電線

・ 単線用
単線と言うだけ、銅線が一本になっている電線用です。
サイズは0.02mm~10mm2(8sq)まであります。
1つで上記全ての電線に対応している訳ではなく、0.5~2.0mm・1~3.2mmなどと分かれています。
使用したいサイズに合わせて、ワイヤーストリッパーを使い分ける必要があります。
小さい電線は比較的剥きやすいので、大きなサイズを選ぶといいと思います。

・ IV線(より線)用
単線とは違い、数本をよっている電線で、より線とも呼ばれる電線です。
サイズは0.1sq~14mmsqまであり、単線用より細かく分かれています。
私が知らないだけで、もっと細い電線から、もっと大きいサイズの電線まで対応しているタイプもあるのかも知れませんが、私が知っているサイズを記載しています。
使用したいサイズに合わせて、ワイヤーストリッパーを使い分ける必要があります。
小さい電線は比較的剥きやすいので、大きなサイズを選ぶといいと思います。

・ 同軸用
テレビ用電線の外装被覆用です。
テレビのアンテナや、テレビ用のプラグを取付ける時に使用すると便利です。

・ VCTF用
ビニルキャップタイヤコードの平型タイプ用です。

上記4種類があります。
単線とより線では、被覆を剥く時に剥きにくいのは、IV線(より線)です。

私は単線用のワイヤーストリッパーは持っていなくて、より線用のワイヤーストリッパーを持っています。

■ ワイヤーストリッパーの長さ

・ 165~180mm
メーカーによって多少の違いがありますが、上記に記載している長さが多いです。

■ 重さ

・ 約350g
メーカーによって多少の違いがありますが、上記に記載している重さが多いです。

■ 便利な機能

▪ ストリップゲージ

ストリップゲージとは
ストッパーとも呼ばれ、電線の被覆を剥く長さを調整できる機能です。
ストリップゲージに電線の先端をあてる事で、被覆を剥く長さを揃える事ができます。

ストリップゲージは簡単に取り外しできるので邪魔な場合は外す事も可能です。
しかし、紛失する可能性もあるので、外さないことをオススメします。

私は紛失してしまったので、ストリップゲージがない状態で使用しています。

ワイヤーストリッパーのメリット・デメリット

ペンチやニッパで剥いた時と比較してみました。

■ メリット

・ 疲れない
数多くの電線を剥いても疲れません。
ペンチやニッパで剥くと手がいたくなる事もありますが、ワイヤーストリッパーを使用する事で、痛くなることもありませんよ。

・ 電線の心線にキズが付かない。
ペンチやニッパで剥くと、刃の当て具合で心線にキズを付ける事があります。
サイズに合った場所で使用することで、キズが入る事もありません。

・ 一定の長さで剥ける。
ストリップゲージを利用する事で、一定の長さで剥く事ができます。

■ デメリット

・ 腰袋に入れると邪魔になる。
ワイヤーストリッパーホルダーがないと、収納する所が腰袋になります。
腰袋に入れると、他の工具が入らなくなるので、邪魔になる可能性があります。


電線の規格

ワイヤーストリッパーを見ていると、使用できるサイズにAWGと記載しています。
私も分からなかったので調べてみました。

■ AWGとは

American Wire Gauge(アメリカンワイヤーゲージ)の略称で、電線の導体の太さ表す指標です。
AWGは直径0.46インチをAWG4/0、直径0.005インチをAWG#306と規定し、その間を等比級数的に39分割したものです。
日本では多くの場合、電線の太さを表す指標にsq(square)が使用されています。

出典元: ダイヤトレンド株式会社

■ AWGとsq(square)の関係

AWG sq(square)
AWG30 0.05sq
AWG28 0.08sq
AWG26 0.12sq
AWG24 0.2sq
AWG22 0.3sq
AWG20 0.5sq
AWG18 0.75sq
AWG16 1.25sq
AWG14 2sq
AWG12 3.5sq
AWG10 5.5sq
AWG8 8sq
AWG6 14sq
AWG4 22sq

ワイヤーストリッパーの使い方

① 電線サイズを確認する。
最初に電線サイズを確認してください。
電線サイズに合った場所で被覆を剥くようにします。
間違えると、心線をキズ付ける事がありますので、注意してくださいね。

② 電線の捩れを取る。
電線が捩れていると心線にキズが入る事があるので、捩れを捩じれを取ってください。

③ ワイヤーストリッパーのストリップゲージを剥きたい長さに合わせる。
ストリップゲージが合っている場合は不要です。

④ 電線の被覆を剥く。
本体をグッと握ると、被覆が剥けます。
サイズさえ合っていれば、誰が使用しても心線にキズ付けづに綺麗に剥けますよ。


その他

■ ワイヤーストリッパーに似た工具

TAJIMAから、ワイヤーストリッパーに似た工具に、ムキチョッパと言うシリーズが販売されています。

一見ハサミのように見えますが、ワイヤーストリッパー同様に電線の被覆を剥く工具です。

先日、他社の人にお借りして、便利だな~と感じたので、紹介しようと思います。
ムキチョッパはヶケーブルストリッパーでは剥く事の出来ない、大きなサイズの電線を剥く事ができます。

■ 使い方

① 剥きたい長さの所に刃で挟み、被覆に切れ込みを入れる。
刃で挟んだあと、前後に回して切れ込みを入れます。
心線にキズが付かないように注意してくださいね。

② ムキチョッパを縦にして、心線から外れた部分を挟み、回転させる。
心線よりも少し外側を挟んでくださいね。
今まで、カッターナイフとニッパで剥いていましたが、ムキチョッパ一本で簡単に剥く事ができたので便利だと感じましたよ。

たったこれだけで、大きなサイズの電線を剥く事ができます。


私のオススメ工具

■ ワイヤーストリッパー本体

■ ワイヤーストリッパー 替刃

■ ムキチョッパ

まとめ

今回はワイヤーストリッパーを紹介しました。

単線やIV線(より線)を剥く時には便利な工具です。
他にも、同軸と呼ばれるTV用の電線や、VCTF電線の被覆を剥けるタイプもあります。
単線とIV線(より線)では、被覆を剥く時に剥きにくいのは、より線です。

私は単線用のワイヤーストリッパーは持っていなくて、より線用のワイヤーストリッパーを持っています。

大きいサイズは、ペンチやニッパで剥くのに手が痛くなったりしますが、ワイヤーストリッパーを使用すれば簡単に剥く事ができますよ。

検討してみてはいかがでしょうか。




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