ネジヤスリの種類と使い方! ズンギリボルトのネジ山を整える

TSUBOSAN ネジヤスリ SCW110




こんにちは、長島です。

今回は『ネジヤスリ』を紹介します。
ボルトのネジ山を整える工具です。

工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。

 

ネジヤスリとは

ボルトを切断した後にできるバリ(突起物)を削り、滑らかにするものです。
四角柱の棒状をしています。

TSUBOSAN ネジヤスリ SCW110
出典元:ツボサン株式会社

全ネジボルトをアンカーにねじ込む際にできた傷つけたネジ山を、ネジヤスリをかける事で、ネジ山を整えナットがスムーズに入れる事が可能になります。

ボルトにネジヤスリを直角にあて、前後に動かすしネジ山を整えます。

 

ネジヤスリの種類

■ メーカー

・ TSUBOSAN(ツボサン株式会社)
・ VESSEL(株式会社ベッセル)

他にも沢山あると思いますが、ネジヤスリを販売している代表的なメーカーを記載しています。

■ ネジヤスリのタイプ

・ 内ネジ用
内ネジ用は、ナットの内側(雌ネジ)のネジ山を修正するタイプです。

TSUBOSAN 内側
出典元:ツボサン株式会社

 

・ 外ネジ用
外ネジ用は、全ネジボルトの外側(雄ネジ)のネジ山を修正するタイプです。

TSUBOSAN 外側
出典元:ツボサン株式会社

 

ツボサンのネジヤスリは内ネジ用と外ネジ用が一体型になっています。

■ ネジヤスリの種類とネジのピッチ

・ ミリねじ用
0.75/1.00/1.25/1.50/1.75/2.00/2.50/3.00

・ インチねじ用
10/11/12/14/16/18/20/24

・ ISOネジ用
0.8/1.0/1.25/1.5/1.75/2.0/2.5/3.0

・ ガスネジ用
1/8・1/4・3/8・1/2・5/8・3/4・7/8・1

上記、4種類があります。

使用頻度が高いのは、ミリねじ用とガスネジ用だと思います。

建築現場で使用されるボルトは、ミリねじか、分ネジです。
ミリねじは10mmや12mmなどミリタイプのボルトで、分ネジは3分や4分などのズンギリボルトです。

軽天と呼ばれる天井下地等では、主に3分のズンギリボルトが使用されているので、分用のネジヤスリがあると便利ですね。
分ネジは、ガスネジ用と同じなので、ガスネジ用をご使用ください。

私は電気工事をしているので照明器具等も3分のズンギリボルトを使用しています。

■ ミリねじ用のサイズ

VESSEL ネジヤスリ
出典元:株式会社ベッセル

ミリねじ用サイズ表

ネジヤスリ サイズ表

■ 長さ

・ 215mm~230mm
長さはあまり長くないです。

腰袋のサイドポケットに入るサイズなので持ち歩くのも邪魔になりにくいと思います。

 

ネジヤスリのメリット・デメリット

オスターと比べてみました。

オスターとは、ネジヤスリ同様にネジ山を整える工具です。
分からない方もいらっしゃると思うので、下記に写真を載せています。

ネジダイス

■ メリット

・ ボルトを外さないでもヤスリがけできる。
棒状のヤスリなので天井から吊ったボルトを、そのままヤスリがけする事ができます。

・ 8種類のボルトに対応している。
各種類ともネジヤスリ一本で、8種類のボルトのピッチに対応しています。
上記、ネジヤスリの種類とネジのピッチをご確認ください。

・ サイズが小さい。
長さが230mm程度なので持ち歩く事も可能です。
腰袋のサイドポケットに入る大きさです。

■ デメリット

・ サイズを間違えるとネジ山が悪くなる。
ネジ山のピッチとネジヤスリの種類を間違えるとネジ山が潰れてしまう可能性があります。
ネジ山のピッチとネジヤスリのピッチを同じになるようにしてください。

  

ネジヤスリの使い方

① ボルトを固定する。
ネジ山が潰れたボルトを、万力などで固定します。
手で持つとボルトがブレるので、作業がやりにくいです。
取り付けてあるボルトにネジヤスリをかける場合は不要です。

② ボルトのサイズを確認する。
ボルトのピッチに合ったネジヤスリを直角にあてます。
上の表にピッチとサイズを記載しているので、表を見て参考にしてください。
それでも分からない場合は、ネジ山が潰れていない場所にネジヤスリをあて、ピタっと合うサイズに合わせます。

③ ネジヤスリを前後に動かしてヤスリかけします。

④ ナットを入れてスムーズに入るか確認します。

以上、ネジヤスリの使い方でした。

ネジヤスリは、ミリねじ用・インチねじ用・ISOネジ用・ガスネジ用の4種類があります。
ねじの種類に合わせて、ネジヤスリの種類も使い分けしてくださいね。

 

私のオススメ工具

 

まとめ

今回はネジヤスリを紹介しました。

今までは、ネジ山が潰れた時は、ダイスと言う工具でネジ山の修正をしていました。
もちろん今でもある工具です。

こちらの工具も使用できるのですが、ボルトの先端や、現場に取り付ける施工前なら使用可能ですが、すでに取り付けてあるボルトのネジ山調整には不向きです。

ネジヤスリは、ボルトにナットを入れる時に、ナットが入りにくいなぁ~っと感じた時には、ヤスリをかけてあげると事で、ナットがスムーズに入ると思います。

山が潰れたボルトの補修には最適だと思います。
検討してみてはいかがでしょうか。

 

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