こんにちは、長島です。
今回は『スキマゲージ』を紹介します。
装置の隙間を測定する時に使用する工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
スキマゲージとは
金属の薄い板をスキマに入れて寸法を測定する工具です。
シクネスゲージやシックネスゲージとも呼ばれています。
私が以前勤めていた工場では、エクストルーダーと言う装置の先端に、ECSと言う装置が付いていて、ECSに付いている刃の隙間を測定するのにスキマゲージを使用していましたよ。
ECSは、カッターの刃みたいなのが沢山付いていて、それがグルグルと回転して切断します。
スキマゲージは、装置と刃の隙間を微調整する時に使用されていました。
スキマが多いとECS内の圧力が低下し、隙間が少ないと回転する時の負荷が大きくなります。
その微妙な調整をスキマゲージで見ている訳です。
ECSを使用されている工場では、大切な工具だと思いますよ。
そもそもエクストルーダーとは何なの?って感じですよね。
エクストルーダーとは、簡単に言うと押出し機です。
その押出し機で押された原料が、ECSで規定のサイズでカットされます。
私が以前勤めていた工場では、魚の飼料メーカーだったので、養殖魚の餌を作っていました。
皆さんがご存知なのは、お菓子のカールです。
お菓子のカールも作る手順は、エクストルーダーで原料を押出し、ECSでカットする方法を利用していると聞いた事があります。
脱線してしまいましたが、スキマゲージは装置の隙間を測定するには大切な工具だと思います。
スキマゲージの種類
■ メーカー
・ KTC(京都機械工具株式会社)
・ TONE(TONE株式会社)
・ シンワ(シンワ測定株式会社)
他にも沢山あると思いますが、スキマゲージを販売している代表的なメーカーを記載しています。
■ 材質
・ ステンレス製
ステンレス製しか知りません。
サビないようにステンレス製が使用されています。
■ ゲージのサイズ
・ ミリ
0.03・0.04・0.05・0.06・0.07・0.08・0.09・0.10・0.11・0.12・0.13・0.14・0.15・0.20・0.25・0.30・0.35・0.40・0.45・0.50・0.60・0.75・0.80・0.90・1.00
・ インチ
0.0015・0.002・0.003・0.004・0.006・0.0080・0.010・0.012・0.015
ミリサイズは、9枚組セットと25枚組セットがあります。
インチサイズは、9枚組セットのみです。
測定したいスキマがミリなのかインチなのかで選んでくださいね。
■ ゲージサイズ
・ たて
70mm~230mm
・ よこ(幅)
13mm
・ 重さ
20g~140g
サイズは大きくないです。
比較的小さめの工具です。
スキマゲージのメリット・デメリット
■ メリット
・ 狭い隙間が測定できる。
0.03mm~1.00mmまで測定できます。
0.03mmの狭い隙間を測定できる工具は、スキマゲージしかありません。
機械屋さん等で使用されている工具だと思います。
■ デメリット
・ 曲がりやすい。
薄いので曲がりやすいです。
とても薄いので簡単に曲がってしまいます。
使用される時は、注意して使用されてくださいね。
スキマゲージの使い方
先ほど話したECSでの使い方で紹介しようと思います。
① ECS内を清掃する。
原料が入っていると測定できないので、原料がないように清掃します。
② 隙間を測定します。
刃と装置の間にスキマゲージを入れて、隙間を測定します。
隙間が規定の値に入っていない場合には、刃のあたりを調整します。
③ 刃を固定しているボルトを緩める。
スパナやメガネレンチで緩めます。
④ 刃のあたりを調整します。
隙間ゲージをあて、微調整しながらボルトを締付けます。
以上、スキマゲージの使い方でした。
全ての刃を微調整するには時間がかかると思います。
しかし、この微調整が商品の品質に影響が出ると考えます。
私が以前勤めていた工場では、この微調整を時間をかけて確実に行っていましたよ。
私のオススメ工具
まとめ
今回はスキマゲージを紹介しました。
装置の隙間を測定するには、スキマゲージしか知りません。
機械や商品の品質を高めるためには必要な工具だと思います。
建築現場では必要ない工具だと思いますが、工場や機械工をされている方には必要な工具だと思います。
とても薄い工具なので、簡単に曲がってしまいます。
取り扱いには十分に注意されてくださいね。
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