こんにちは、長島です。
今回は『フリーホルソー』を紹介します。
石膏ボードやジプトーンに、丸い穴を開ける時に便利な工具です。
工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。
フリーホルソーとは
天井の石膏ボードやジプトーンに穴を開ける工具です。
石膏ボード専用刃と合板・ケイカル板を開けられる超硬刃の2種類があります。
刃の幅を調整する事で、いろいろなサイズの穴を開ける事ができます。
私は電気工事をしているので、ダウンライトと呼ばれる照明器具や、スピーカー等の埋め込み器具の開口に使用しています。
フリーホルソーの種類
■ メーカー
・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ MIRAI(未来産業株式会社)
上記、2種類があります。
私はこの2メーカーしか知りません。
MIRAIのフリーホルソーを使用している方が、圧倒的に多いです。
■ フリーホルソーの種類
種類が少ないので、リストを出してみました。
■ 刃の種類(メーカー別)
・ DENSAN
石膏ボード専用です。
石膏ボードしか使用できないので、合板やケイカル板には使用できません。
・ MIRAI
石膏ボード専用刃と超硬刃があります。
超硬刃は、石膏ボード以外にも、合板やケイカル板に使用できます。
穴を開ける場合は、いろいろな素材を開けられた方が良いと思うので、MIRAIの超硬刃がオススメです。
■ 開口サイズ
▪ 石膏ボード専用刃
・ DENSAN φ300mm
・ MIRAI φ350mm
▪ 超硬刃(石膏ボード、合板、ケイカル板に使用できます。)
・ DENSAN ありません。
・ MIRAI φ300mm
開口サイズは、最大でφ350mmまで開口する事ができます。
しかし、φ350mmの開口はあまりしたことがありません。
もし使用したとしても、吹き抜けで使用される、高天井用の昇降式照明器具くらいだと思います。
使用頻度は少ないです。
よく使用されるのは、照明器具やスピーカーで、この2種類が圧倒的に多いです。
今までの照明器具はφ150mmが多かったのですが、最近の照明器具はφ125mm~φ75mmで以前より小さくなっています。
今はLEDタイプの照明器具になっているので、昔よりもサイズが小さく明るくなっていますよ。
スピーカーも以前はφ200mmが多かったのですが、最近ではφ150mmと小さくなっています。
■ 切込深さ調整機能
・ DENSAN ありません。
・ MIRAI 25mmまで可能
切込深さが調整できるのはMIRAIだけです。
フリーホルソーを石膏ボードに押し付けた場合、切込が深いと天井裏に配線した電線等をキズ付ける可能性があります。
石膏ボードの厚さに合わせる事で、Mバー等に開口があたった場合も、刃のダメージが少ないです。
切込深さを調整できるのは便利だと思います。
フリーホルソーのメリット・デメリット
引き廻しを使用した時と比べてみました。
■ メリット
・ 穴のセンターを出すだけでよい。
フリーホルソーは中央にキリ先が付いているので、センターに印を出すだけで開口ができます。
引き廻しを使う時は、センターに印を出す以外にも、開口するサイズの円をけがく必要があります。
円をけがく必要もないので、それだけでも手間が省けますよ。
・ 作業が早い。
充電式工具を使用して開口するので、スピーディーに作業できます。
充電式工具を使用される際は、ドライバドリルを使用する事をオススメします。
インパクトドライバーを使用すると、石膏ボードが割れたり、欠けたりすることがあります。
・ 綺麗な丸い穴が開けられる。
引き廻しを使用して、丸い穴を開けるのは無理です。
フリーホルソーを使用すると、綺麗な穴を開けられます。
・ 汚れにくい。
切粉を受ける透明のプラスチック製のカバーが切粉を受け止めてくれるので、切粉を浴びる事が少ないです。
引き廻しで開口すると、石膏ボードの切粉で真っ白になりますよ。
■ デメリット
・ Mバーにあたると刃こぼれする。
充電式工具に取付けて使用するので、石膏ボードは簡単に開いてしまします。
開口にMバーがあたっていると、刃がMバーにあたってしまうので刃こぼれしてしまう可能性があります。
電線が石膏ボードに触れていると、一緒に切断してしまう可能性も考えられるので、注意しながら使用してくださいね。
・ 刃の固定ネジが緩むと開口幅が変わる。
刃の固定用のネジは簡単に緩んでしまします。
10回に一度は、固定ネジが緩んでいないか確認する事をオススメします。
開口が小さい場合は、開口のやり直しができますが、大きい場合は、ボードの貼替えが必要になります。
ボードの貼替は大変なので、10回に一度は刃が緩んでいないか確認してくださいね。
フリーホルソーの使い方
天井の石膏ボードに、φ100mmのダウンライト(照明器具)を開口する場合
MIRAIのフリーホルソーを使用した場合を紹介します。
天井にセンターを出してある状態から説明します。
■ 作業手順
① 図面で開口寸法を確認します。
ダウンライトの開口は照明器具のタイプによって違います。
同じ開口寸法なら気にしなくてもいいですが、違う事も多いので、必ず確認してくださいね。
② フリーホルソーの刃幅を、開口したいサイズに調整します。
③ 刃先が入る深さを調整します。
深く調整すると、天井内の電線等を傷付ける可能性があるので、石膏ボード+1~2mm程度がいいと思います。
④ 不要な石膏ボードに穴を開けて確認する。
フリーホルソーの扱いに慣れていない方は、試し開けをオススメします。
最後まで開口しなくても、開口寸法がわかる程度でいいですよ。
コンベックスで長さを測定してください。
⑤ 石膏ボードに穴を開けます。
最初はゆっくり回し、ボードに切れ目が入ったら高速回転させても大丈夫です。最初から強く押し付けない様に注意しましょうね。
以上です。
綺麗な穴が開いていると思います。
引廻しで開口する場合は、開口したい寸法を天井に印を付ける必要があります。
引廻しで開口するとボードの切り口はギザギザになり、天井に円をけがく時間もかかります。
フリーホルソーを使用すると、センターをけがくだけで、充電式ドライバドリルを使用して開口するので、スピーディーに開口できますよ。
▪ 充電式工具を使用する注意点
フリーホルソーを使用する時は、インパクトドライバーではなく、ドライバドリルを使用してください。
インパクトドライバーは、回転+叩きながら回転します。
フリーホルソーの開口幅を調整するネジが緩んだり、刃を痛める可能性があるので、インパクトドライバーは使用しないことをオススメします。
フリーホルソーに似た工具
フリーホルソーに似た工具に、ダウンライトホルソーがあります。
ダウンライトホルソーは、ダウンライトの開口寸法に合わせて、各種用意されています。
DENSANからは、ダウンライトホルソー以外にもダウンライトコア・ファンダウトコア、・ワンタッチダイヤモンドコア・ワンタッチスペシャルコアなども用意されています。
開口する材質によって別れています。
ダイヤモンドコアが堅い物でも開ける事ができます。
下に行くにつれて、安価で堅くない材質です。
■ ダウンライトホルソーを使用した時のメリット・デメリット
▪ メリット
・ 開口寸法を調整する必要がありません。
開口寸法に合ったサイズを使用すれば、そのまま使用できます。
▪ デメリット
・ 各サイズ必要になる。
開口寸法が調整できないので、沢山のダウンライトホルソーが必要になります。
・ 高価。
各サイズ揃えると、高価になってしまう。
ダウンライトホルソーは、あると便利だとは思います。
しかし、いろいろなサイズが必要になるので、持ち運ぶ工具が大量になってきますね。
建物の屋外に面している素材は固いので、そこで使用するコアはあると便利だと思います。
私のオススメ工具
■ 石膏ボード専用
大きなサイズの穴を開けるにオススメです。
■ その他
石膏ボード・合板・ケイカル板を開口する事ができます。
まとめ
今回はフリーホルソーを紹介しました。
フリーホルソーは天井のダウンライトやスピーカー等の開口穴を開ける時には、とても便利な工具です。
刃幅を調整する事で、いろいろなサイズの穴を開ける事ができます。
刃は石膏ボード専用刃と超硬刃の2種類がありますが、超硬刃がオススメです。
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