手動式油圧圧着工具の種類と使い方! 今も現役 150sqまでの電線を圧着

IZUMI 油圧式圧着工具




こんにちは、長島です。

今回は『手動式油圧圧着工具』を紹介します。

電気工事士には、とても使用頻度の高い工具です。

手動式タイプと充電式タイプの2種類があります。

今回は、手動式タイプの油圧圧着工具を紹介します。

手動式油圧圧着工具を選ぶ時の参考にしてくださいね。

 

手動式油圧圧着工具とは

裸圧着端子や裸直線スリーブを圧着する、油圧圧着工具です。
油圧の力を利用して圧着します。

出典元:amazon

T型コネクターやC形コネクターは、圧縮できません。

圧着工具が違うので、使用しないように注意してください。

手動式油圧圧着工具は、最大で150sqまでの端子を圧着できます。

60sqまでの小さなサイズが圧着できるタイプもありますが、オススメできません。

手動式なら150sqまでのサイズが良いと思います。

油圧圧着工具には、手動式、充電式、電動式の3種類があります。

 

手動式油圧圧着工具の種類

■ メーカー

・ CACTUS(カクタス株式会社){
・ DENSAN(ジェフコム株式会社)
・ IZUMI(株式会社泉精器製作所)
・ LOBSTER(株式会社ロブテックス)
・ MARVEL(株式会社マーベル)

他にも沢山あると思いますが、手動式油圧圧着工具を販売している代表的なメーカーを記載しています。

IZUMI・CACTUSを使用されている方が多いです。

私もIZUMIを使用しています。

■ 圧着サイズ

・ 8sq
・ 14sq
・ 22sq
・ 38sq
・ 60sq
・ 80sq
・ 100sq
・ 150sq

上記、8種類が使用できます。

手動式で圧着できるサイズです。

手動式油圧圧着工具を分けると次のサイズに分ける事ができます。

① 60sqまでの小さいサイズ
② 150sqまでの大きなサイズ。

60sqの小さいサイズの手動式油圧圧着工具ありますが、これを購入するのは勿体ないです。

手動式油圧圧着工具は150sqまで圧着できる方が良いので、150sqまでのサイズをオススメします。

8sqや14sqまでは、油圧圧着工具でも圧着できるのですが、このサイズは圧着ペンチの圧着裸圧着端子スリーブ用を使用した方が、スピーディーに作業できると思います。

圧着ペンチでも、60sqまで圧着できるタイプがあるので、そちらを購入した方が安いですよ。

■ 長さ・重さ・公称荷重

▪ 長さ

① 60sqタイプ ー 320mm~364mm
② 150sqタイプ - 430mm~512mm

▪ 重さ

① 60sqタイプ ー 2kg
② 150sqタイプ - 3.1kg~4.3kg

▪ 公称荷重

① 60sqタイプ ー 42kN~54kN
② 150sqタイプ - 9kN0~98kN

油圧圧着工具は大きなサイズが便利だと思うので、手動式油圧圧着工具を検討している方は、150sqまでのサイズが圧着できるタイプを選んでくださいね。

■ アタッチメント

CACTUSの手動式油圧圧着工具だけは、アタッチメントを取付けて、圧着以外の事もする事が可能です。

・ T型圧縮
・ 鉄筋カッター
・ ケーブルカッター
・ 全ネジカッター
・ レースウェイカッター(パンチャー付)
・ ダブルダイス

上記、6種類のアタッチメントがあります。

私は手動式油圧圧着工具で、アタッチメントを使用した事がありません。

便利だと思いますが、アタッチメントを使用するのは、充電式タイプがいいと思います。

 

手動式油圧圧着工具のメリット・デメリット

充電式圧着工具と比べてみました。

■ メリット

・ 安価。
手動式タイプが安いです。
手動式は、定価で11万~15万円しますが、充電式だと40万近くします。
充電式はかなり高額な工具です。

・ 壊れにくい。
手動式なので壊れにくいと思います。
充電式はバッテリーで動くので、バッテリーが壊れると使用できなくなります。バッテリーは数年に一度、買い替えを検討しなくてはなりません。

・ 充電が切れる事がない。
手動式なのでバッテリー切れを起こす心配はゼロです。
使用する作業者の体力勝負です。
体力がなくなるまで圧着する事はないと思いますので、安心してくださいね。

■ デメリット

・ 作業が遅い。
充電式と比べると、作業時間がかかります。
手動式だと1つを圧着するのに最低でも10秒はかかります。
充電式だと約半分の5秒で終わります。
時間は私のイメージです。参考程度にしていただけたら幸いです。

・ 力が必要。
一回の圧着で、最低でも20回はポンプアップしなくてはなりません。
最初は軽いので、片手でもできますが、最後は片手ではキツイので、両手でポンプアップしなくてはなりません。

・ 片手では作業できない。
手動式油圧圧着工具を片手で圧着する事は無理です。
床で置いて作業する場合は、なんとかできるかも知れませんが、盤結線で使用する時はかなりキツイです。
電線ラックや盤結線で、数が多くなったりすると時間もかかります。

以上、メリット・デメリットでした。

充電式圧着工具を購入する予算があれば、充電式圧着工具が便利ですが、かなり高価です。

予算と検討しながら選んでくださいね。

 

手動式油圧圧着工具の使い方

■ R端子を圧着する場合

① 電線サイズに合わせた、R端子を選びます。
取付けるネジのサイズも確認してください。
ネジのサイズと同等以上の、R端子の穴を選んでください。

② 端子のサイズとダイスのサイズを合わせます。
受け側と押す側は同じではないので、必ず確認してください。

③ 手動式油圧圧着工具に端子を固定する。
R端子を本体に入れ、端子が動かなくなるまでハンドルをポンプアップし固定します。
ハンドルをポンプアップし過ぎると、R端子がつぶれ電線が入らなくなるので、注意してください。

④ R端子に電線を入れ、ハンドルをポンプアップする。

⑤ 徐々に重くなってきますが、カチッと音がするまで、ハンドルをポンプアップします。
カチッと音が鳴り、ハンドルが軽くなると、圧着完了の合図です。
音が鳴るまで、ポンプアップし続けましょう。

⑥ 油圧解除レバーを押し、油圧を解除します。
押す側ダイスが下まで戻るまで解除してください。
本体には油が入っています。
油圧を解除していないと本体に圧力がかかったままになっているので、故障の原因になります。必ずダイスが下に下がりきるまで、解除レバーを押してくださいね。

以上、手動式油圧圧着工具の使い方でした。

Bスリーブと呼ばれる、直線スリーブを圧着する時も同じ要領です。

 

私のオススメ工具

 

まとめ

今回は手動式油圧圧着工具を紹介しました。

今でも手動なの?って、感じだと思いますが、まだまだ現役です。

もちろん、今の主流は充電式ですが、圧着する数が少ない場合は、手動式を利用しています。

圧着する数量が多い場合は、充電式がいいですね。

油圧圧着工具の購入を検討している方は、迷わず充電式タイプを選んでください。

充電式を購入した方が、間違いないと思います。

 

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