こんにちは、長島です。
今回は『充電式全ねじカッタ』を紹介します。
全ねじボルトの切断、特に天井から吊り下げた全ねじボルトを切断する時には、とても重宝する工具です。
充電式全ねじカッタを選ぶ時の参考にしてくださいね。
充電式全ねじカッタとは
ズンギリボルトとも呼ばれる、全ネジボルトを切断する工具です。
充電式タイプだと取り回しが簡単なので、天井から吊り下げた全ねじボルトを切断する時に重宝します。
電気工事や設備工事をしている方が使用しています。
充電式全ねじカッタの種類
■ メーカー
・ HiKOKI(工機ホールディングス株式会社)
・ Makita(株式会社マキタ)
・ Panasonic(パナソニック株式会社)
他にあるかも知れませんが、私はこの3メーカーしか分かりません。
現場でもこの3メーカーを使用している方が多いです。
■ バッテリーサイズ
・ 12V
・ 14.4V
・ 18V
・ 14.4V/18V(兼用型)
メーカーによって異なりますが、上記4種類があります。
▪ HiKOKI
・ 14.4V
・ 18V
・ 兼用タイプ
上記、3種類があります。
兼用タイプは14.4Vでも18Vでも使用できますが、14.4V・18Vタイプは兼用できないので注意してくださいね。
購入される際は、どのタイプか確かめてから購入してくださいね。
私は、兼用タイプをオススメします。
▪ Makita
・ 14.4Vのみです。
▪ Panasonic
・ 12V
・ 14.4V
・ 14.4Vー18V兼用タイプ(Dualシリーズ)
上記、3種類があります。
Panasonicを検討されている方は、迷わずDualシリーズを選んでくださいね。
電圧が違うバッテリを共通で使用できるのはとても有難い機能です
これからはPanasonicを使用する人が、増えるかも知れませんね。
昔はAC100Vタイプを使用している人が多かったですが、今はほとんど見かけません。
今では作業性のいい、充電式タイプを使用している方が多いようです。
■ 切断できるボルトの種類
▪ 軟鋼
切断できるボルトのサイズがメーカーで違います。
・ HiKOKI ー W1/2・W3/8・W5/16・M12・M10・M8・M6
・ Makita ー W3/8・M10
・ Panasonic ー W3/8・M10
刃のコマを変える事で、上記の全ネジボルトが切断できます。
HiKOKIの全ネジボルトが、沢山の種類が切断できます。
▪ ステンレス
各メーカーとも、W3/8だけです。
サイズが同じだからと言って、ステンレスを切断しないように注意してくださいね。
充電式全ねじカッタのメリット・デメリット
メーカー別で比べてみました。
■ HiKOKI
▪ メリット
・ CL 14DSAL・CL 18DSALは14.4V、18Vの兼用型
この2種類は兼用タイプになっているので、14.4Vでも18Vでも使用できますが、兼用タイプになっていない機種もあります。
使用している機種がどのタイプなのか把握してください。
・ M6~M12までの全ねじボルトが切断可能。
他のメーカーはW3/8・M10だけが使用できますが、HiKOKIだけは、W1/2・W3/8・W5/16・M12・M10・M8・M6の7種類の全ネジボルトに対応しています。
サイズが違う刃を交換する事で、切断可能になります。
▪ デメリット
・ 価格が高価。
兼用タイプと兼用タイプのなっていない物では6万ほど高価です。
兼用タイプはとても有難い機能ですが、6万円も高いのは考え物ですね。
■ Makita
▪ メリット
・ 安価
他のメーカーより少しですが、安価です。
Makitaの充電式工具をお持ちの方は、迷わずMakitaを選んで間違いないと思います。
▪ デメリット
・ W3/8・M10しか切断できない。
他の全ネジボルトは切断できません。
しかもステンレスはW3/8だけです。
もう少し種類があっても良さそうな感じですね。
・ 14.4Vタイプしかない。
14.4Vの充電式工具を持っている方にはオススメですが、18Vしかもっていない方には使用できません。
・ バッテリが4.0Ah以上は使えない
カタログには(4.0Ah以上のバッテリは一部対応しないモデルがあります。詳しくは営業所へお問い合わせください。)と記載しています。
充電式ポータブルバンドソーでは、営業所に聞いてみましたが、今回は聞いていません。
このように記載している事は、充電式ポータブルバンドソーと同様に、4.0Ah以上のバッテリは使用できないと思いますので、4.0Ah以上のバッテリを使用しないでくださいね。
■ Panasonic
▪ メリット
・ Duelシリーズがある。
PanasonicのDualシリーズは14.4V、18V両方使用できる兼用タイプです。
兼用タイプは有難い機能です。
▪ デメリット
・ W3/8・M10しか切断できない。
他の全ネジボルトは切断できません。
しかもステンレスはW3/8だけです。
もう少し種類があっても良さそうな感じですね。
充電式全ねじカッタの使い方
■ 使い方は2通り
① 全ねじボルトを床に置いて切断
長さが分かるものは、全ねじボルトを床に置いて切断。
② 全ねじボルトを天井に吊り下げたまま切断
切断長さがなわからない場合は、全ねじボルトを吊り下げた状態で切断。
照明器具の埋め込み型は、天井に吊り下げたまま切断することが多いです。
■ 充電式全ねじカッタの使い方
天井から吊っているボルトを切断する場合
① 取り付けたい全ねじボルトの長さを測定する。
② 全ねじボルトにマジックで印をつける。
③ 全ねじカッタの切断面を全ねじボルトの印を付けた場所に当てる。
④ 全ねじボルトの山が全ねじカッタの溝にしっかりと入り混んでいるか確認する。
⑤ 切断する。
■ 私の失敗談
充電式全ねじカッタを使用していて、よくやってしまう失敗です。
充電式全ねじカッタで一番やってしまう失敗は、切断するボルトの山を潰してしまう事です。
私もよくやってしまうのですが、全ねじカッタ本体と全ねじボルトの凸凹がしっかり食い込んでいないと、切断面が斜めになり、ボルトにナットが入りません。
このような場合は、ディスクグラインダでバリ取りをするか、バリ取り用のトリマなどでナットが入るようにするか、ボルトを交換しないといけません。
ボルトを交換すれば問題ありませんが、交換する手間やコストがかかる事も覚えておきましょう。
切断する時は、十分に注意しながら慎重に切断して下さいね。
VESSELからネジヤスリという工具が販売されています。
これ一本でM4~M27までのボルトのヤスリをかけることができます。
ズンギリボルトをプライヤー等で挟んで天井に取り付ける場合、ズンギリボルトの山が変形してしまう事があります。
そのような場合には、ネジヤスリをかける事で解消されると思います。
あると便利だと思いますので、検討してみてはいかがでしょうか。
私のオススメ工具
■ 本体
■ あると便利な工具
まとめ
今回は全ねじカッタを紹介しました。
全ねじカッタを検討する時は、迷わず充電式の全ねじカッタにしましょうね。
最近はAC100Vタイプの全ねじカッタを見かける事はあまりありませんが、今でも販売されています。
間違って購入しないように注意しましょうね。
後悔すると思いますよ。
Makitaの全ネジカッタは14.4Vのみなので間違いませんが、Hitachi Kokiは14.4V・18V兼用型と、兼用型になっていないものがあります。
購入時の予算に余裕があるなら、兼用型をオススメします。
Hitachi Kokiの兼用型は1/2までのボルトが切断できる能力もありますし、バッテリが14.4V・18V両方使えるで、バッテリがなくなっても、充電式工具のバッテリあれば使用できるので、電圧を気にしないで使用できますよ。
Panasonicの全ネジカッタもDualシリーズで14.4V・18Vの兼用型になっています。
Dualシリーズはインパクトドライバ・ドライバドリル・振動ドリル・ハンマードリル・ディスクグラインダ・バンドソー、パワーカッター・レシプロソー・ワークライトなどがあります。
今後、Dualシリーズは増えていくと思います。
今から充電式の電動工具を揃えようとしている人は、PanasonicのDualシリーズはオススメですよ。
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