こんにちは、長島です。
今回は『充電式鉄筋カッタ』を紹介します。
鉄筋を切断する工具です。
鉄筋カッタには充電式、電動式、手動式(油圧式も含む)の3種類があります。
今回は充電式の鉄筋カッタを紹介します。
充電式鉄筋カッタを選ぶ時の参考にしてくださいね。
充電式鉄筋カッタとは
充電式タイプで鉄筋を切断する工具です。
コンクリート構造の建物で使用しています。
コンクリート構造の建物は
① 鉄筋を組む
② 型枠で形を作る。
③ コンクリートを流す。
④ 型枠をばらす。
この手順でできています。
鉄筋カッタは、①鉄筋を組む時に使用されています。
鉄筋カッタは、窓の開口やスリーブで抜いた場所の開口補強で、鉄筋を切る時に使用されています。
主に使用するのは鉄筋屋さんだと思います。
充電式鉄筋カッタの種類
■ メーカー
・ DIAMOND(株式会社IKK)
・ HiKOKI(工機ホールディングス株式会社)
・ IKURA TOOLS(育良精機株式会社)
・ Makita(株式会社マキタ)
・ OGURA(株式会社 オグラ)
他にも沢山あると思いますが、充電式鉄筋カッタを販売している代表的なメーカーを記載しています。
■ 充電式鉄筋カッタ種類
・ 18V
・ 36V
上記、2種類があります。
18Vの方が種類が多いですが、HiKOKIはマルチボルトタイプになっているので、18Vも36Vの両方もと使用する事が可能です。
■ カーボンブラシ
・ あり
・ なし
充電式で多いのがブラシレスモーターを採用している充電式鉄筋カッタです。
しかしHiKOKIとIKURA TOOLSの充電式鉄筋カッタは、カーボンブラシが必要です。
■ 切断能力
・ 3~16
・ 4~16
・ 3~19
・ 6~19
切断できる鉄筋のサイズです。
最大で19mmの鉄筋が切断できます。
通常使用されているのが鉄筋のサイズは、3分筋と呼ばれる約9.5mmの鉄筋で、少し大きのが4分筋で約12mmの鉄筋です。
よく利用されているのがこの3分筋と4分筋なので、最低でも4分筋が切断できるタイプがいいです。
全てのタイプで4分筋以上の鉄筋が切断できるよになっています。
■ ヘッド回転角
・ 345~360°
ほぼ一周回転するので切断したい角度でカットする事が可能です。
■ 切断スピード
・ 2.8~6.5秒
1カットする時間です。
カットする時間が短いほど作業スピードが早いですが、4秒くらしか変わらないのであまり気にしなくてもよいのかと思っています。
■ サイズと重さ
・ 長さ:342mm~413mm
・ 高さ:270mm~316mm
・ 重さ:6.5kg~10.9kg
切断できるサイズが太くなればなるほど、本体のサイズが大きくもなり重くもなります。
本体のサイズで選ぶよりも、切断できる能力で選んでくださいね。
鉄筋カッタのメリット・デメリット
電動式の鉄筋カッタと比べてみました。
■ メリット
・ 電源の準備がいらない。
充電式なので何処ででもすぐに使用する事が可能です。
電源の準備が必要ありません。
・ ブラシレスモーターがある。
Makitaの充電式鉄筋カッタのモーターはブラシレスモーターを搭載しています。
カーボンブラシの予備を持つ必要はありません。
Makita以外はカーボンブラシが必要です。
■ デメリット
・ 高価。
電動式よりも数万円高いです。
・ サイズが大きい。
長さはあまり変わらないと思いますが、バッテリが装着するので高さが高いです。
少し大きく感じると思います。
以上、メリット・デメリットでした。
充電式鉄筋カッタのメリットは充電式タイプになっている事だと思います。
充電式なので電源の準備がいらない分、作業が早くなると思いますよ。
充電式鉄筋カッタの使い方
メーカーや機種によって多少の違いがあると思いますが、今回は HiKOKI コードレス鉄筋カッタ CF 18DSAL で、説明したいと思います。
工機ホールディングス株式会社の取説を参考にさせて頂きました。
■ 各部の名称
・ HiKOKI コードレス鉄筋カッタ CF 18DSAL(表)
・ HiKOKI コードレス鉄筋カッタ CF 18DSAL(裏)
■ スイッチパネル
・ ライトスイッチ
ライトスイッチを1回押す毎にライトの点灯状況が変わります。
常時点灯、トリガーを引いた時にだけ点灯、常時消灯
この3つのモードがあります。
お好みで選んでくださいね。
常時点灯の場合には、バッテリの減りが早くなってしまう可能性があるのでオススメできません。
・ ランプの点灯状況
電池のマーク部分を押すと、バッテリの残量が確認する事ができます。
ボタンを押した時にだけ点灯し、離すと消えます。
■ バッテリの取付け・取りはずし
・ 取付け
最後までしっかりと押し込んでください。
・ 取りはずし
両側のラッチを押し、手前に引き抜きます。
■ 本体の回転機構
・ 先端が回転できる機構
360°丸一周させることが可能です。
お好きな場所で使用してください。
■ 鉄筋がかみこんだ時の解放機構
・ 動かなくなった時には、リリースバルブで解放
何らかの原因で動かなくなった場合には、リリースバルブを約60°回転させると、ピストンが後退します。
ピストンが最後まで戻ったのを確認したらリリースバルブを元に戻してください。
■ 点検確認
① スイッチが切れていることを確認する。
使用後は、スイッチが切れている状態で保管するようにしてください。
② ガイドブロックの欠けや変形がないか確認する。
③ ガイドブロックが緩んでいないか確認する。
緩んだ状態で使用するとガイドブロックが欠けたり変形してしまいます
定期的に増し締めされた方がよいと思いますよ。
④ 飛散防止ガードが取付けられているか確認する
基本的には取付けてあると思いますが、ガイドブロックを交換した時や点検した時にはずされていることがあるかも知れません。
事故にならないよう気付いた時には取付けるようにしてくださいね。
⑤ 油圧オイル量の確認
油量が不足すると切断能力が落ちてしまいます。
定期的にチェックするようにしてくださいね。
⑥ リリースバルブの確認
リリースバルブが閉まっていることを確認いてください。
⑦ バッテリを取付ける。
最後までしっかりと押し込んでください。
⑧ 試運転する。
スイッチを入れ異常がないか確認します。
■ 使い方(切断する)
① バッテリを取付ける。
② 鉄筋をセットする。
カッタブロックの奥側にあたるようにします。
③ 鉄筋の位置調整
付属の両口スパナ(17mm)で調整ボルトを調整します。
④ 鉄筋を持つ。
調整ボルト側をしっかりと持ってください。
⑤ スイッチを入れる。
切断するまでスイッチを押し続けます。
⑥ スイッチを切る。
ピストンが先端まで届いたらスイッチを切ります。
スイッチを切ると自動で戻ってきます。
■ カッタブロックの交換
① バッテリをはずす。
点検や整備する時には、バッテリをはずしてください。
② カッタブロックをはずす。
六角棒スパナ4mmでボルトを4本緩めます。
③ カッタブロックを確認する。
カケや変形がある場合には、場所を移動する。
1個のカッタブロックで4面(4回)使用する事ができますよ。
膨らみ等がある場合には、ヤスリで削ってください。
④ カッタブロックを取付ける。
飛散防止ガードも忘れないように取付けます。
■ オイル充填
① バッテリを取付ける。
② 鉄筋を噛み込ませる。
鉄筋を軽く噛み込ませてください。
③ バッテリをはずしてから、オイルプラグをはずす。
オイル注入口を上にしてオイルプラグをはずしオイルを補充します。
④ オイルプラグとバッテリを取付け鉄筋を切断する。
⑤ オイルを満タンにする。
②~④の工程を数回繰り返しオイルを満タンにします。
⑥ オイルプラグを締付ける。
オイルが満タンになったらオイルプラグを締付け堅固に締付けてください。
以上、HiKOKI コードレス鉄筋カッタ CF 18DSALの使い方でした。
機種によって多少の違いがあると思いますが、どの機種もあまり大差はないと思います。
参考になれば幸いです。
■ 注意する事
・ バッテリの電圧が違うタイプを使用しないでください。
バッテリサイズが違うタイプを取付けないでください。
マルチボルトタイプになっているものでは、18Vと36Vが両方とも使用できますが、それ以外のバッテリは兼用タイプにはなっていません。
必ず使用できるバッテリを取付けてくださいね。
・ 運転準備する時には、必ずバッテリをはずした状態で実施しましょう。
バッテリが取付けてある場合には、不意に動いてしまう事があります。
危険ですので、必ずバッテリをはずした状態で行ってくださいね。
・ 鉄筋が斜めにならないように注意しましょう。
鉄筋を斜めに入れてしまうと、調整ボルトにあたってしまいます。
調整ボルトにあてないように注意してくださいね。
・ 暖機運転する。
冬の寒い時には暖機運転するようにしてください。
約1分程度、無負荷状態でスイッチを入れて運転させます。
私のオススメ工具
まとめ
今回は充電式鉄筋カッタを紹介しました。
鉄筋はディスクグラインダでも切断できますが、火の粉が出てしまいます
そこで便利なのが鉄筋カッタです。
鉄筋カッタを利用する事で、火の粉が出る事がありませんよ。
鉄筋カッタには、充電式・電動式・手動式の3つのタイプがありますが、何処ででも使用できる充電式タイプが便利です。
これから鉄筋カッタを検討されている方には、充電式がオススメです。
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